B4病棟
INDEX
- 脳神経外科、脳卒中科
新人看護師の気づきと、先輩看護師の知識と経験が融合し、患者さんにとって最適なケアを

Q
病棟ではどのような看護ができますか?A
脳血管疾患(脳梗塞・脳内出血・くも膜下出血)の他、脳腫瘍、頭部外傷、てんかんなど、幅広い脳の疾患の看護をしています。ここに注目!
脳血管障害の患者さんの多くは、運動麻痺や失語症といった症状が出現し、生活に大きな影響を及ぼします。患者さんは、リハビリを受けながら、退院後の生活を考えていくことになりますが、その過程において、様々な職種が関わることになります。医師や看護師、リハビリ訓練士の他、薬剤師、医療ソーシャルワーカーなど、それぞれの専門性を活かして、患者さんの生活の再構築に向け、考えていきます。そのような中、病棟の看護師は多職種連携において、大きな役割を果たしています。看護師1人1人が、患者さんのケアを通し、コミュニケーションをとり、関係性を気付きながら、今後の生活を共に考える…とてもやりがいがある病棟です。職場の特徴
- 脳神経外科・脳卒中疾患の急性期から、回復期へ移行する患者さん・家族への看護が学べます
- 疾患による脳神経障害にあわせた生活支援・介助を多職種と相談しながら実践しています
- 疾患や障害にあわせた療養先が、患者さん・家族が自ら選択できるように、多職種と相談しながら退院支援を行っています
看護体制(実際のPNS場面)
新人看護師が、困った様子で看護室に戻ってきました。ペアの先輩看護師と、相談をしています。

【新人看護師】
Aさんなんですが、トイレに行くことは出来るんですが、帰るとき、必ず迷うんですよ。
行く時には迷わないのに…。
Aさんなんですが、トイレに行くことは出来るんですが、帰るとき、必ず迷うんですよ。
行く時には迷わないのに…。

【先輩看護師】
Aさんの歩行は安定しているし、見当識の障害もないよね。Aさんが迷ってしまうのはなんでだろう?
Aさんの歩行は安定しているし、見当識の障害もないよね。Aさんが迷ってしまうのはなんでだろう?

【新人看護師】
そういえば、いつもトイレからでて、右に行ってしまって迷っています。部屋は左にあるのに…。
そういえば、いつもトイレからでて、右に行ってしまって迷っています。部屋は左にあるのに…。

【先輩看護師】
とても良いところに気付いたね。
Aさんは、脳梗塞後で、左半側空間無視という症状があるよね。左半側空間無視は、左側の認識が出来なくなる障害だよね。
Aさんは、この障害があるから、トイレから出るとき、右に曲がってしまうんだと思うよ。
とても良いところに気付いたね。
Aさんは、脳梗塞後で、左半側空間無視という症状があるよね。左半側空間無視は、左側の認識が出来なくなる障害だよね。
Aさんは、この障害があるから、トイレから出るとき、右に曲がってしまうんだと思うよ。

【新人看護師】
そうか!左の認識が出来ないから、右に行ってしまうんですね。
トイレに行くときには右に曲がるから、迷わないけど、帰りは左に行かなければならないから、迷ってしまうんですね!
そうか!左の認識が出来ないから、右に行ってしまうんですね。
トイレに行くときには右に曲がるから、迷わないけど、帰りは左に行かなければならないから、迷ってしまうんですね!
新人看護師は、ペアの先輩看護師との会話で、Aさんの脳神経症状である半側空間無視と、
病棟生活でトイレから戻る時に迷ってしまうという状況が繋がった様です。
そして、Aさんが「迷わないで部屋に戻る事ができる」ためには、何ができるのか?の相談をし始めました。
病棟生活でトイレから戻る時に迷ってしまうという状況が繋がった様です。
そして、Aさんが「迷わないで部屋に戻る事ができる」ためには、何ができるのか?の相談をし始めました。

【新人看護師】
トイレから出るときに、左に曲がることが出来さえすれば、Aさんは一人で部屋に戻れるのに…。
トイレの外で待って、声をかけるしかないですかね?
トイレから出るときに、左に曲がることが出来さえすれば、Aさんは一人で部屋に戻れるのに…。
トイレの外で待って、声をかけるしかないですかね?

【先輩看護師】
それも、最初は必要かもしれないね。Aさんは何か言っていなかった?
それも、最初は必要かもしれないね。Aさんは何か言っていなかった?

【新人看護師】
あ、そういえば、「目印があればいいのに!」って言っていました。
あ、そういえば、「目印があればいいのに!」って言っていました。

【先輩看護師】
Aさんも困っていたんだね。いつも使うトイレの床に、シールで矢印を書くのはどうかな?
部屋の前に目印を置くのも良いかもしれないね。
Aさんも困っていたんだね。いつも使うトイレの床に、シールで矢印を書くのはどうかな?
部屋の前に目印を置くのも良いかもしれないね。

【新人看護師】
やってみます。
やってみます。
新人看護師と、先輩看護師は、Aさんと相談しながら、一緒に目印をつけました。
Aさんは、目印を追いながら、一人でトイレから部屋に戻る事が出来るようになりました。
Aさんは、目印を追いながら、一人でトイレから部屋に戻る事が出来るようになりました。
脳神経の症状は、日常生活に影響し、患者さんにとって「困った」事になります。
患者さんが「出来る事」と「困っていること」をペア間で相談することによって明確になります。
新人看護師さんの気づきと、先輩看護師の知識と経験が融合し、患者さんにとって最適なケアに結びつくことになります。
患者さんが「出来る事」と「困っていること」をペア間で相談することによって明確になります。
新人看護師さんの気づきと、先輩看護師の知識と経験が融合し、患者さんにとって最適なケアに結びつくことになります。