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12月 "薬食同源" 上手にサプリメントを活用しましょう!/眼科



【特集】"薬食同源" 上手にサプリメントを活用しましょう!

サプリメントを比べて悩む女性イラスト

古来より中国では「薬食同源」、つまり薬の服用と日々の食事摂取は同じくらい健康維持に重要とされます。病気になると薬に頼りがちですが、毎日の食事は病気の予防や進行緩和にとても重要です。とはいえ、毎日「からだにいいもの」だけを選ぶのは大変で、「濃厚味の揚げ物とビールは最高!」です。そこで、食事で不足する栄養素はサプリメントでうまく補いましょう。ただし、すごく効果があるかのように宣伝される商品も、実は効果は不明ということも多いので、飲む前によく考える必要があります。

サプリメントとは

サプリメントと健康食品の比較

サプリメントは食品と医薬品の中間に位置する健康増進に役立つ食べ物です。その中で、国が定める基準を満たすのが保険機能食品で、①特定保健用食品(トクホ)、②栄養機能食品、③機能性表示食品の3つがあります。
 トクホは、国が安全性と有効性を承認した食品で、血圧・血糖・コレステロール・体脂肪を下げる、カルシウム補給、おなかの調子を整える、歯の健康維持などの商品があります。栄養機能食品は、科学的根拠の実証されたビタミンやミネラルを補給する食品です。機能性表示食品は、販売者が有効性と安全性を国に届け出た食品で承認は得ていません。どれに該当するかはパッケージに記載されています。記載のないものは科学的証拠のはっきりしない健康食品です。とはいえ、昔から青魚は目にいいとされるように一概に否定はできず、有効性の判断は難しいところです。

予防・進行緩和に有用

サプリメントイラスト

ビタミンE、ビタミンC、ルテイン、亜鉛などが加齢黄斑変性という眼病の発症率を下げることが、米国の大規模試験で科学的に証明されました(AREDS2試験)。しかし、このような試験は非常に費用と時間がかかるため、残念ながら他のサプリメントでは行われていません。ちなみに、ルテインは緑色野菜に含まれる抗酸化作用をもつカロテノイドで、眼の健康以外にも認知症予防や小児の知能発育に役立つことから、最近注目されています。
 サプリメントは治療薬ではなく、予防や進行緩和に有用な食品です。目に見えた効果がなくても気長に継続しましょう。ただし、あくまでも食事が基本で、過剰摂取はいけません。宣伝に騙されずに適正価格商品を選びましょう。極端に安いもの、高いものは要注意です。また、海外製品の個人輸入は危険です。たくさん飲んでいる方は、成分が重なっていないかを調べましょう。
文責:眼科 部長 尾花 明

【診療科・センター紹介】眼科

見える喜びいつまでも・・・

眼科メンバー写真

手元の字が霞むとき、年齢を自覚しませんか?生まれてからずっと使い続けてきた眼、水晶体が老化したら老眼と白内障が、硝子体が老化したら網膜剥離や網膜前膜、黄斑円孔が起こります。老化と酸化ストレスの蓄積は、加齢黄斑変性や緑内障の発症要因です。病気がなくても歳とともに視力は下がり、命に限りがあるように眼にも寿命があります。身体の寿命より眼の寿命が長くないと人生の晩年は不便になります。
 当科は、最新の診断機器と最良の手術はもとより、サプリメントによる予防医学にも力を入れています。一生、見える喜びをどなたにも。各人が必要な見え方を生涯守るため、地域の眼科施設と連携しながら、果たすべき役割を担っていきます。
文責:眼科 部長 尾花 明(写真中央)

2018年12月号(冊子)

2018年12月号「白いまど」表紙画像

  • 表紙・特集
    "薬食同源" 上手にサプリメントを活用しましょう!
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    視能訓練士/リスト要素》

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