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4月 骨粗しょう症 -注射で治療ができるようになった-


【特集】骨粗しょう症-注射で治療ができるようになった-

骨粗しょう症ってどんな病気?予防できるの?

骨粗しょう症は骨が減少してもろくなり骨折しやすくなる病気です。
ちょっとした転倒や尻もちで、背骨、手首、腕のつけ根、足のつけ根を骨折し、高齢者の要介護(寝たきり)になる原因の一つとして恐れられています。

骨は成長期に蓄えられ、女性は閉経とともに骨量が急速に減るので女性に多い病気です。骨が減るだけでは症状がないので放置すると、骨折が起きてしまいます。そうなる前に、特に女性は閉経を迎えたら一度は骨密度検査を受けましょう。背骨は症状なく、いつの間にか骨折していることがあるのでX線検査で確認しましょう。骨密度が標準の70%未満の人や背骨や足のつけ根の骨折歴がある人は薬で治療を開始します。
予防は、成長期に骨を十分に蓄えることから始まります。カルシウム、ビタミンD、ビタミンKの豊富な食事と定期的な運動習慣が基本となります。カルシウムは1日800㎎の摂取が推奨されています。カルシウムが豊富な食材として牛乳、小魚、小松菜、アーモンドなどがあります。ビタミンDはシイタケ、鮭、ビタミンKは納豆に豊富に含まれています。1日10分程度の日光浴でもビタミンDを身体で作ることができます。運動の基本は体重負荷が骨に伝わる運動を継続すること、屋外での無理のないウォーキング習慣などがおすすめです。骨粗しょう症の骨折の90%以上は転倒で起こります。高齢者には、転倒予防に有効なスクワットや片足立ちなどのバランス運動もおすすめします。

どんな薬で治療するの?

薬には、3種類のタイプがあります。
  1. 骨吸収※を抑える薬 ※骨が壊されること
  2. 骨を作る薬
  3. 骨の材料を補給する薬(活性型ビタミンD、ビタミンK、カルシウム)

近年、内服薬にくわえ、より効果が期待できる注射治療薬が多くなっています。骨吸収を抑える注射治療薬には、月1回や年1回のビスホスホネート製剤、半年に1回のデノスマブがあります。骨を作る注射治療薬には、毎日または週2回自己注射するテリパラチド、月1回のロモソズマブがありますが、治療期間は1年または2年に限定されます。どの薬を使うかは骨粗しょう症の重症度によって異なりますので、担当医に相談しましょう。

2023年4月号(冊子)

  • 表紙・特集
    骨粗しょう症-注射で治療ができるようになった-
  • 新任医師

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