3月 歩きにくいのは腰の病気?/せぼねセンター/磁気共鳴(MR)専門技術者
【特集】歩きにくいのは腰の病気?
皆さんは、「頚椎症性脊髄症」といえば、どのような病気を思い浮かべますか。病名からはよく分からないですよね。
実は、年をとると非常に起こりやすい病気なのです。今回は、その初発症状と検査の仕方などについて解説します。
実は、年をとると非常に起こりやすい病気なのです。今回は、その初発症状と検査の仕方などについて解説します。
年をとると骨や靱帯が痛み、骨のとげが出来たり、骨と骨の間が不安定になってきたりします。そのとげが大きくなったり、首の骨がずれてきたりすることで、神経の通り道が狭くなることにより、頚椎症性脊髄症は発症します。
レントゲンだけでも通り道が狭そうだということは分かりますが、神経の通り道が狭いことを確認するためには、MRIで実際の神経が圧迫されているかどうかを確認する必要があります。
レントゲンだけでも通り道が狭そうだということは分かりますが、神経の通り道が狭いことを確認するためには、MRIで実際の神経が圧迫されているかどうかを確認する必要があります。
首が悪いことで、 どのような症状が出るの?
最初に感じるのは手足の違和感です。次のような症状がある場合は要注意ですので、MRIを撮影してみてもよいと思います。
- 最近、字が汚くなったり、ものを落とすようになったりする
- なるべく階段を降りたくない
- めまいでふらつくことがある
- 手のひらではなく、手の甲(親指側、小指側)がしびれる
驚くかもしれませんが、この初発症状の中で2と3とは手の症状ではないのです。とに歩きにくいなどの症状がある場合は、、Romberg検査(ロンベルク検査)、膝蓋腱反射などの検査をすることで、頚椎の異常による症状かどうかが判断しやすくなります。症状があれば、整形外科の受診を強くおすすめします。
Romberg検査(ロンベルク検査)
膝蓋腱反射
どのような治療をするの?
基本的に一度狭くなった神経の通り道は拡がることはありませんので、治療は手術になります。当院せぼねセンターは、傷が小さく体に負担が少ない首の手術を全国に先駆けて行い、現在まで非常に多くの症例を手がけています。
文責:せぼねセンター センター長 佐々木 寛二
文責:せぼねセンター センター長 佐々木 寛二
【診療科・センター紹介】せぼねセンター
2019年4月から “せぼね骨腫瘍センター”に変わります
せぼねセンターでは、なるべく体に負担の少ない小侵襲手術を中心として、子どもからお年寄りまで、すべての人が短期間の治療でより健康に過ごせる治療を目指しています。この度、腫瘍部門と統合して、せぼねと腫瘍の専門科にパワーアップします。それにより、脳神経外科(渡邊)、脊椎脊髄外科(佐々木、野坂、水野)、骨軟部腫瘍外科(人羅、井上)の専門知識が融合した治療が可能になります。もちろん、従来どおりの小侵襲手術はさらに進んだ治療となります。手足、腰が痛くて困っている方、がんの骨転移や骨の腫瘍で困っている方が、なるべく痛みがなく生活できるような治療を、体に負担の少ない手術で行っていきたいと思います。
文責:せぼねセンター センター長 佐々木 寛二
【スペシャリスト】磁気共鳴(MR) 専門技術者
病気を「画像化」し診断をサポート
MRI(I Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)検査とは、X線を使わずに、強力な磁石と電波によって体内の状態を断層像として描出する検査です。MRI検査では、高度な知識と撮像技術を有した診療放射線技師がいることによって安全に有用な情報を得ることができます。
当院には、MRI撮像の技術の向上はもちろん、最新の技術、MRI検査の医療安全についてより深い知識を持つMRIのスペシャリストである磁気共鳴(MR)専門技術者が3名在籍しています。
今後も、放射線科医師と連携し、患者さんに安全で有益な検査を提供できるよう、知識と技術の向上に努めていきます。
当院には、MRI撮像の技術の向上はもちろん、最新の技術、MRI検査の医療安全についてより深い知識を持つMRIのスペシャリストである磁気共鳴(MR)専門技術者が3名在籍しています。
今後も、放射線科医師と連携し、患者さんに安全で有益な検査を提供できるよう、知識と技術の向上に努めていきます。
文責:放射線部 盛 史範(写真後列左から3番目)、栗田 仁一
2019年3月号(冊子)
- 表紙・特集
歩きにくいのは、腰の病気? - インフォメーション
- 診療科・センター紹介
せぼねセンター - 診療を支えるスペシャリスト
磁気共鳴(MR)専門技術者
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