9月 がんに克つ!22 前立腺がん
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【特集】がんに克つ!22 前立腺がん
どれくらいの人が前立腺がんになるの?
前立腺がんは高齢者がんとも言われています。高齢者人口が急速に増加している日本において近年、前立腺がんにかかる人も急速に増加しており、1年間に9万人以上が診断されています。また、男性の部位別罹患数の1位で、死亡率は7位です。(国立がん研究センターがん統計より)
検診を受けよう!
前立腺がんの検診ではPSA検査(血液検査)を行います。PSA値が高い場合には、直腸内触診などを行い詳しく検査します。前立腺がんの危険因子のひとつは「年齢」です。50歳を過ぎると罹患率が急激に増加するため、50歳を過ぎたら1年に1度はPSA検査を受けることが推奨されています。
また、前立腺がんは自覚症状がほとんどないため、発見が遅れることが多いがんです。自覚症状が出てから医療機関を受診し発見される前立腺がんの約40%は、ほかの臓器に転移しています。早期発見、早期治療ができれば命を落とすことは少ないため、自覚症状がなくても定期的に検診を受けることをお勧めします。
また、前立腺がんは自覚症状がほとんどないため、発見が遅れることが多いがんです。自覚症状が出てから医療機関を受診し発見される前立腺がんの約40%は、ほかの臓器に転移しています。早期発見、早期治療ができれば命を落とすことは少ないため、自覚症状がなくても定期的に検診を受けることをお勧めします。
どんな治療があるの?
※ロボットアームを用いた高精度と自由度を兼ね備えた次世代の定位放射線治療装置
前立腺がんの悪性度(グリソンスコア)、がんの広がり具合(ステージ)、年齢や合併症がないかなどを総合的に判断して治療法を選択します。早期の前立腺がんは手術か放射線治療で根治が期待できます。手術では「ダビンチ」を用いたロボット支援下の腹腔鏡手術が標準的な治療法で、当院では2016年10月から2021年3月までに210件行っています。
また、2021年5月から静岡県で初めて「サイバーナイフ※」を用いた前立腺がんに対する定位照射を開始しました。従来の放射線治療は分割照射という方法で約8週間の通院治療が必要でしたが、サイバーナイフはわずか5日間の通院で治療が完了し、ライフスタイルを損なわずに治療ができます。治療の効果や合併症・後遺症などは従来の分割照射とほぼ同等と言われています。
また、2021年5月から静岡県で初めて「サイバーナイフ※」を用いた前立腺がんに対する定位照射を開始しました。従来の放射線治療は分割照射という方法で約8週間の通院治療が必要でしたが、サイバーナイフはわずか5日間の通院で治療が完了し、ライフスタイルを損なわずに治療ができます。治療の効果や合併症・後遺症などは従来の分割照射とほぼ同等と言われています。
生活習慣の注意点は?
前立腺がんの発生原因は明確になっていませんが、遺伝的要因や肥満、食生活、喫煙などが発症リスクを高めると考えられています。高脂肪食や動物性脂肪が過剰にならないような食生活、適正なエネルギーの摂取、適度な運動による肥満の解消、禁煙など生活習慣を改善することで予防につながるとされています。
文責:泌尿器科 部長 米田 達明
文責:泌尿器科 部長 米田 達明
2021年9月号(冊子)
- 表紙・特集
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- 診療科・センター紹介
腫瘍放射線科 - 診療を支えるスペシャリスト
医学物理士
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