グローバルナビゲーションへ

本文へ

フッターへ

  1. 聖隷浜松病院トップ
  2.  >  Webマガジン「白いまど」
  3.  >  2022年度
  4.  >  5月 症状からわかる こどもの病気(けが)―小児脳神経外科が扱う疾患―/小児脳神経外科

5月 症状からわかる こどもの病気(けが)―小児脳神経外科が扱う疾患―/小児脳神経外科



【特集】症状からわかる こどもの病気(けが)―小児脳神経外科が扱う疾患―

小児脳神経外科は、脳腫瘍、脊髄腫瘍、頭蓋骨・脳・脊髄の先天奇形(頭蓋骨縫合早期癒合症、キアリ奇形、二分脊椎など)、水頭症、くも膜嚢胞、頭部外傷、もやもや病などさまざまな病気(怪我)を扱っています。こども特有の成長発達を考慮することが重要なため、お子さん一人一人にあった治療方針を検討し、診療しています。
今回は、症状ごとにどのような疾患が隠れているかをみていきましょう。

頭の大きさ、形

頭が大きい
脳にかかる圧力(頭蓋内圧)が高いと、頭が大きくなります。疾患には、脳腫瘍、ガレンの大静脈瘤、脳動静脈奇形など脳の血管の奇形、頻度が多い水頭症やくも膜嚢胞があります。

頭が小さい、もしくは形が悪い
頭蓋骨縫合早期癒合症という頭蓋骨が大きくならない疾患があります。一方で、頭の形が悪い場合のほとんどは、向き癖による変形のことが多く、病気ではありません。ヘルメットで矯正できる場合もあります。

おしりの穴のやや頭側が 凹んでいる、膨らんでいる

腰の神経の障害と関係していることがあり、その症状には、両下肢痛、腰痛、歩行の問題、足首の関節が固い、膀胱直腸障害(おしっこやうんちの問題)などがあります。代表的な疾患には、二分脊椎(脊髄髄膜瘤、脊髄脂肪腫など)、先天性皮膚洞などがあります。

手足の動きが悪い、しびれる

もやもや病は、血管が病的に細くなり、脳に血液がまわらなくなることで手足の力が抜けたり、しびれたりすることがあります。特に、運動中やラーメンなどに「フーフー」と息をはくときに起こりやすいと言われています。症状は一時的なことが多いですが、脳梗塞や脳出血になることがあります。
こどもが頭をぶつけた!どんなときに病院を受診したらいいの?(受診の目安)
  • 2歳以上なら1.5m(2歳未満なら0.9m)以上から転落したなど、重症な頭部外傷があるとき
  • なんとなくいつもと違う意識状態(ボーとしている)、意識消失、嘔吐などがあるとき
※受傷後6時間以内に何らかの症状が出現することがあります。24時間経過観察して、普段とかわりがなければ受診の必要性は低いです。
文責:小児脳神経外科 部長 中戸川 裕一

小児脳神経外科

小児脳神経外科は主にこどもの頭蓋骨、脳、脊髄の病気や怪我の手術を担当しています。近年、治療成績の向上によって小児期での死亡率は低下していますが、小児期だけでなく大人になっても受診や手術が必要な場合が増えています。総合病院である当院では、小児期から大人まで継続して診療を受けていたくことができます。こどもは成長・発達していくため、適切な時期に適切な手術を行うことが重要で、また、手術以外の化学療法や放射線治療が必要な場合には、小児科をはじめとする他科と協力して集学的に治療しています。
手術を受けたこどもたちが将来大人になって、社会で活躍することを願って日々診療しています。

文責:小児脳神経外科 部長 中戸川 裕一(写真)

2022年5月号(冊子)

  • 表紙・特集
    症状からわかるこどもの病気・けがー小児脳神経科が扱う疾患ー
  • インフォメーション
  • 診療科・センター紹介
    小児脳神経科
  • 診療を支えるスペシャリスト
    医療ソーシャルワーカー(MSW)

PDFファイルをご覧になるためには、AdobeReader® が必要です。パソコンにインストールされていない方は右のアイコンをクリックしてダウンロードしてください。


PAGETOP