外科 専門治療
腹腔鏡(ラパロ)手術の治療について
末梢血管とは体の中心(体幹)以外の腕や足などの四肢にある比較的細い動脈や静脈をさします。心臓から出てきた血液が全身の組織に流れていく血管を動脈とよび、組織で使われ心臓に戻っていくために流れていく血管を静脈とよびます。動脈や静脈の疾患に対する治療を行っています。代表的な疾患としては閉塞性動脈硬化症や急性動脈閉塞症、末梢動脈瘤、バージャー病、下肢静脈瘤、深部静脈血栓症、血栓性静脈炎、などがあげられます。
当院で行っている主な腹腔鏡手術
- 腹腔鏡下胆嚢摘出術(胆石症、胆嚢ポリープ)
- 腹腔鏡補助下幽門側胃切除術、腹腔鏡補助下胃全摘術(早期胃癌)(粘膜にとどまるm癌の一部は更に負担の少ない内視鏡治療で行います)
- 腹腔鏡補助下結腸切除術、低位前方切除術(大腸癌)(粘膜にとどまるm癌は更に負担の少ない内視鏡治療で行います)
- 腹腔鏡下虫垂切除(虫垂炎)
- 腹腔鏡下脾摘(特発性血小板減少性紫斑病、脾機能亢進症など)
- 腹腔鏡補助下小腸切除(小腸腫瘍、腸閉塞など)
- 腹腔鏡下腎摘(腎移植)
単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術
従来腹腔鏡下胆嚢摘出術は10mm程度の傷2カ所と、5mm程度の傷2カ所で行ってきましたが、炎症の程度が軽い胆石症には更に傷が少ない単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術が可能です。
この手術では2~2.5cmの傷1カ所のみで手術を行います。傷は臍の中につける為、術後は傷がほとんど目立ちません。
この手術では2~2.5cmの傷1カ所のみで手術を行います。傷は臍の中につける為、術後は傷がほとんど目立ちません。
肝胆臓の治療について
肝胆膵領域では、肝臓がん、胆管がん、胆嚢がん、膵臓がんなどの悪性疾患や胆石、総胆管結石、胆管炎、膵炎(急性・慢性)などの良性疾患の治療をいたします。
肝腫瘍
肝細胞がんは慢性肝炎や肝硬変を合併することの多いがんであり、肝機能を充分評価し適切な治療法を行います。
外科切除以外にも有効な治療法のあるがんであり、エタノール注入療法やラジオ波焼灼療法などの経皮的局所壊死療法、カテーテルによる動脈塞栓化学療法を内科と連携しながら行います。
切除術に際しては、術前の肝機能を十分評価し安全な手術に努めます。切除を予定している肝臓の部分を除いた残存予定肝の容積をCTから計測し、これに肝機能を加味し術後肝不全が起こらないような術式を選択しています。
転移性肝癌に対しては、残肝機能の温存に配慮して肝部分切除を基本術式とします。
両葉多発症例に対しても、切除後の残肝機能が耐術範囲内である限り切除適応とします。
外科切除以外にも有効な治療法のあるがんであり、エタノール注入療法やラジオ波焼灼療法などの経皮的局所壊死療法、カテーテルによる動脈塞栓化学療法を内科と連携しながら行います。
切除術に際しては、術前の肝機能を十分評価し安全な手術に努めます。切除を予定している肝臓の部分を除いた残存予定肝の容積をCTから計測し、これに肝機能を加味し術後肝不全が起こらないような術式を選択しています。
転移性肝癌に対しては、残肝機能の温存に配慮して肝部分切除を基本術式とします。
両葉多発症例に対しても、切除後の残肝機能が耐術範囲内である限り切除適応とします。
胆道腫瘍
肝臓は胆汁を生成し一度胆嚢で濃縮し貯蔵した後、胆管を通して十二指腸に分泌して腸の消化吸収を助け、不用な脂溶性の老廃物を体外に出す「排泄機能」を持っています。この胆管や胆嚢に発生する悪性腫瘍が胆管がんや胆嚢がんなどで、まとめて胆道がんと呼びます。
初期にはほとんど症状がなく、早期発見は困難で、進行してから発見される場合が多く、予後はきわめて不良です。症状としては食欲低下、右上腹部痛、体重減少のほかに、胆汁の流れ道ががんで閉ざされるために、黄疸で見つかることが多いです。
胆管がん、胆嚢がんでは術前の総合画像診断でがんの浸潤範囲を十分に検討し治療方針を決定しています。
外科治療では浸潤範囲に応じた積極的かつ合理的な切除を行っています。
切除不能で黄疸を有する患者さまには、胆管ステントを用いて症状の改善を目指します。
また、抗癌剤治療・放射線治療を導入し、病変の縮小をめざし、切除可能となれば手術治療を導入致します。
初期にはほとんど症状がなく、早期発見は困難で、進行してから発見される場合が多く、予後はきわめて不良です。症状としては食欲低下、右上腹部痛、体重減少のほかに、胆汁の流れ道ががんで閉ざされるために、黄疸で見つかることが多いです。
胆管がん、胆嚢がんでは術前の総合画像診断でがんの浸潤範囲を十分に検討し治療方針を決定しています。
外科治療では浸潤範囲に応じた積極的かつ合理的な切除を行っています。
切除不能で黄疸を有する患者さまには、胆管ステントを用いて症状の改善を目指します。
また、抗癌剤治療・放射線治療を導入し、病変の縮小をめざし、切除可能となれば手術治療を導入致します。
膵腫瘍
膵臓に発生する悪性腫瘍です。
腹部の奥にあるため早期発見が難しく、隣り合った臓器にも早い段階で浸潤していきます。膵臓の頭部、体部、尾部と、がんが発生した場所によって症状が異なりますが、進行すると上腹部痛や背中の痛み、食欲低下、体重減少が起こってきます。十二指腸に接している頭部にできたがんでは胆道腫瘍同様黄疸が初発症状として現れることが多いです。
膵臓がんは見つかっても切除できないことが多く、切除できても極めて予後不良な難治がんです。
手術は大きなものが多く、合併症の少ない安全な手術が我々の目標です。またがんに対する根治性と患者さまの生活の質(QOL:quality of life)とのバランスのとれた治療法を選択するように努めます。
切除不能の患者さまには主に塩酸ゲムシタビンとS-1を用いた化学療法を行います。塩酸ゲムシタビンは、それまで多く使われていた5-FUに比べ生存期間の延長と症状の緩和効果が認められています。
腹部の奥にあるため早期発見が難しく、隣り合った臓器にも早い段階で浸潤していきます。膵臓の頭部、体部、尾部と、がんが発生した場所によって症状が異なりますが、進行すると上腹部痛や背中の痛み、食欲低下、体重減少が起こってきます。十二指腸に接している頭部にできたがんでは胆道腫瘍同様黄疸が初発症状として現れることが多いです。
膵臓がんは見つかっても切除できないことが多く、切除できても極めて予後不良な難治がんです。
手術は大きなものが多く、合併症の少ない安全な手術が我々の目標です。またがんに対する根治性と患者さまの生活の質(QOL:quality of life)とのバランスのとれた治療法を選択するように努めます。
切除不能の患者さまには主に塩酸ゲムシタビンとS-1を用いた化学療法を行います。塩酸ゲムシタビンは、それまで多く使われていた5-FUに比べ生存期間の延長と症状の緩和効果が認められています。
大腸がんの治療について
1. 内視鏡治療
大腸の良性ポリープや良性腫瘍、早期の大腸がんの一部は大腸カメラを用いた内視鏡による治療が可能です。治療中は全く痛みは感じません。
大腸良性腫瘍の内視鏡治療
2. 手術治療(腹腔鏡手術)
ある程度進行した大腸がんに対しては手術治療が必要となります。
当院では腹腔鏡による体に負担の少ない手術も積極的に行っております。
腹腔鏡手術ではお腹に5mmから10mm程度の穴をいくつか開け、そこから鉗子と呼ばれる手術器具を挿入して手術を行います。
術後の回復が早く、痛みも少ないことがメリットです。数か月経ちますと傷も目立たなくなります。
また、直腸がんにおいては人工肛門とならない肛門温存手術も症例により行っております。
当院では腹腔鏡による体に負担の少ない手術も積極的に行っております。
腹腔鏡手術ではお腹に5mmから10mm程度の穴をいくつか開け、そこから鉗子と呼ばれる手術器具を挿入して手術を行います。
術後の回復が早く、痛みも少ないことがメリットです。数か月経ちますと傷も目立たなくなります。
また、直腸がんにおいては人工肛門とならない肛門温存手術も症例により行っております。
直腸がんの腹腔鏡下手術
3. 抗がん剤治療
進行がんに対しては術後、あるいは術前から抗がん剤治療を行っております。
最近では副作用を抑える新薬を用いることで体の負担も大きく減少しており、通常の日常生活を行いながらの治療も可能となっています。
最近では副作用を抑える新薬を用いることで体の負担も大きく減少しており、通常の日常生活を行いながらの治療も可能となっています。
4. 放射線治療
高度に進行した大腸がんに対しては、上記治療に加えて放射線による治療も行います。
放射線治療専門の医師と連携し、時には抗がん剤治療も併用して最適な治療を行います。
放射線治療専門の医師と連携し、時には抗がん剤治療も併用して最適な治療を行います。
胆石外来について
健康診断などで胆石と言われた方は多くおられると思います。胆石症とは胆汁の通り道である胆道(胆嚢や胆管)に石(胆石)ができる病気です。
胆石症の典型的な症状としては上腹部に突然起こる激しい発作性の痛みで胆石発作と言われている痛みがあります。油っぽい物(てんぷら、中華料理など)あるいは卵のきみなど、胆嚢を急激に収縮させるような食物を食べてから数十分〜数時間後に起こります。しかし、胆石を持っている人は必ずこのような症状が出現するというのではなく、症状が無く経過する人も多くいらっしゃいます。
胆石外来では、胆石の症状でお悩みの方、症状はなくても今後具合が悪くなるのではないかと心配な方のご相談にのります。胆石以外に胆石が関係して起こる胆管炎、膵炎(急性・慢性)などの良性疾患や、胆石と同じような症状を起こすことのある肝臓がん、胆管がん、胆嚢がん、膵臓がんなどの悪性疾患の診断、治療も消化器内科と連携していたします。
胆石外来では、胆石の症状でお悩みの方、症状はなくても今後具合が悪くなるのではないかと心配な方のご相談にのります。胆石以外に胆石が関係して起こる胆管炎、膵炎(急性・慢性)などの良性疾患や、胆石と同じような症状を起こすことのある肝臓がん、胆管がん、胆嚢がん、膵臓がんなどの悪性疾患の診断、治療も消化器内科と連携していたします。
ヘルニア(成人)外来について
当院ではMesh(弾力性のある楕円形の網)を用いたテンションフリー法を基本とし、精査の上、各々の病状に合った麻酔法や手術法をお選びいたします。以前手術を受けたのに再発する場合もあります。下記のような症状のある方はこの外来にいらしてください。
そけいヘルニアとは
そけいヘルニアとはそけい部(左または右の下腹部から股間)がふくれるもので、多くは立っているときにふくらみ、寝ると元にもどります。痛みを伴うこともあります。ふくれたまま元に戻らなくなると、かんとんヘルニアといい腸閉塞となり緊急手術が必要となります。大人になってからのそけいヘルニアはそけい部のまわりの筋肉がゆるみ脱腸がおこる隙間ができて発生します。自然に治ることはなく隙間はむしろ大きくなっていきますから早めの手術をお勧めします。
腹壁瘢痕ヘルニアとは
腹壁瘢痕ヘルニアとは、おなかの手術や外傷後の傷あとの一部が膨れる病気です。そけいヘルニアと同じように立っているときに膨らみ、寝ると元に戻ります。こちらも元に戻らなくなると緊急手術になります。腹壁瘢痕ヘルニアは傷あと下の筋肉の一部が裂けたために脱腸がおこる穴ができてしまったことによります。こちらも自然に治ることはありませんので手術を考慮することになります。