形成外科

メッセージ

私たち形成外科は体表外科とも呼ばれ、からだを覆っているすべての部位に携わっています。
対象となる疾患は、外傷・腫瘍・先天異常など多岐にわたりますが、それらをただ「治す」だけではありません。患者さんの悩みを取り除き、生活の質が向上することを目標としています。

見た目をきれいにしたい、痛みをなくしたい、一人暮らしでも困らないようにしたい、元気にスポーツがしたい、家族との時間を大切にしたい……。当院を訪れる患者さんの願いはさまざまです。
そのためには、手術をした方が良いのか、しない方が良いのか。手術をするなら、いくつもある方法の中で、どれを選択したら良いのか。たとえ同じ疾患であっても、患者さんが違えば、治療も変わってくるでしょう。
正解はひとつではありません。その中でベストな治療を選択するには、患者さんと真摯に向き合うこと、幅広い意見を取り入れる柔軟な心を持つことが大切だと考えています。形成外科医である前に医師として、医師である前に人として。関わる皆さんと、よりよいコミュニケーションを取れるよう心掛けています。

そして、選択した治療でしっかりと結果を出さなくてはなりません。そのために常に向上心を持って、知識を身に付け、技術を磨いています。よりきれいに、より機能的にしてこそ形成外科。80点で満足せず、常に100点のさらに上を目指すチームであり続けたいと思っています。
部長 吉岡 日香里

主な対象疾患

  • 顔面の骨折・けが
  • やけど
  • うまれつきの手足・体表の形態異常
  • 皮膚腫瘍、皮下腫瘍、軟部腫瘍(がんを含む)
  • 青あざ・茶あざ(Qスイッチ付ルビーレーザー)、赤あざ(色素レーザーVbeamⅡ)
  • きずあと、ひきつれ・つっぱり、ケロイド
  • とこずれ、足の潰瘍・壊疽
  • がん術後の再建
  • 眼瞼下垂、まぶた・まつ毛のトラブル
  • わきが
  • 美容
  • その他、見た目に関する問題全般 etc.

専門的な治療・活動の紹介

高度救命救急センターとしての役割

やけどや顔の骨折など、重症例を含めて外傷の手術を多く行っています。
形成外科医の豊富さと、手術室・病棟の柔軟な対応により、形成外科に問い合わせがあったほぼすべての患者さんを受け入れています。
顔面骨骨折に対する骨移植手術
骨採取側と移植側に分かれて作業し、手術時間を短縮

地域に根差した病院としての役割

形成外科医の少ない浜松で、中核病院として、日常で出会うさまざまな疾患の診療を行っています。
皮膚のできもの、治りにくいきず、まぶたのトラブルなど、お気軽にご相談ください。
2025年からは、新設された外来処置室での日帰り手術が始まりました。患者さんのご負担が少ない、よりスマートな診療となりました。
外来処置室での小手術
手術時間は30分程度

自由診療専門外来「ぷらすチーム」

  • 疾患に対する保険治療の適応とはならない手技
  • 他院での自由診療の合併症のrescue
  • 美容診療
などを行っています。

診療成績

37形成外科_病院年報2024業務報告[PDF:902.1KB]

37形成外科_病院年報2024学術業績[PDF:1.2MB]

年間手術件数(2024年1月~12月)
腫瘍 良性腫瘍 537
悪性腫瘍 65
腫瘍切除後の再建 66
顔面骨骨折 鼻骨 43
眼窩 17
頬骨 16
上顎骨 1
下顎骨(非観血的を含む) 8
その他(抜釘手術や多発骨折など) 20
熱傷 21
その他の外傷(手の外科手術、異物除去など) 11
先天異常(手足、耳、漏斗胸など) 21
ケロイド・瘢痕拘縮 37
潰瘍・軟部組織感染症 46
眼瞼下垂・外反症・内反症 73
乳房再建に関わる手術 11
その他の手術(腋臭症、顔面神経麻痺、リンパ管静脈吻合、美容手術など) 39
レーザー 165
小処置(生検や単純縫合) 136
総件数 1,333