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9月 増える高齢者の外傷~もしもの時に備える、知っておきたいこと!~/四肢外傷治療科

【特集】 増える高齢者の外傷

~もしもの時に備える、知っておきたいこと!~
 高齢化に伴い、65歳以上の方の外傷は年々増えています。救急搬送の患者さんも、以前は若い世代の交通事故や大きなけがが多かったのですが、最近は高齢の方のけがが目立つようになっています。
 高齢の方は、持病で内科に通ってお薬を飲まれていることが多く、その病気やお薬が、けがの経過に影響する場合があります。例えば、血液をさらさらにする薬を服用していると出血が止まりにくくなったり、糖尿病があると傷の治りがゆっくりになることがあります。こうした点は、若い方の外傷と違い、あらかじめ配慮が必要です。

 一見軽い骨折でも、持病やお薬の影響で重症化してしまうことがあります。また、年齢とともに筋力が低下している場合は、回復に時間がかかります。そのため、早い段階でリハビリを始め、歩く練習などを行うことがとても大切です。1日安静にしているだけで筋力が約5%落ちるとも言われていますので、「できるだけ早く体を動かすこと」が回復のカギとなります。

 さらに、骨粗鬆症も重要なポイントです。骨が弱くなっていると、同じ衝撃でも折れ方が複雑になったり、しっかり固定するのが難しくなることがあります。最近は良い固定材料も増えており、状況に合わせて治療方法を工夫できますが、場合によっては人工関節に置き換える手術を選ぶこともあります。人工関節は早く動けるというメリットがある一方で、感染や周囲の骨折といった注意点もあります。

 けがは突然やってきます。内科に通っている方は、普段から「自分がどんな薬を飲んでいて、どんな注意が必要か」を知っておくことが大切です。また、骨粗鬆症と診断された場合は、積極的に治療を始めて骨を丈夫にしておきましょう。
写真・文責:四肢外傷治療科 尾藤 博信

【部門クローズアップ】 四肢外傷治療科

最適なタイミングで最善の治療を

「四肢外傷治療科」という名前を聞いても、あまり馴染みがない方も多いかもしれません。
 整形外科には、大きく分けて急性疾患と慢性疾患があります。慢性疾患は、変形性関節症や腰椎症など、ゆっくり進行していく病気で、手術も予定を立てて行うことが多いです。急性疾患は、骨折や脱臼、スポーツによるけがなど、突然起こり、早めの対応が必要なものです。急性疾患は、時に緊急手術が必要になることもあり、すぐに動ける体制が重要です。

 そこで当院では、整形外科の中でも緊急対応を専門に行うチームとして「四肢外傷治療科」を設立しました。
 私たちは、普段は整形外科の外来診療も担当しますが、基本は緊急対応が中心です。週1回はドクターヘリの当番を務め、もしもの時にすぐに動ける体制を整えています。交通事故や労働災害などでけがをした方ができるだけ早く、そして元の生活に近い形で戻れるようにすることが私たちの使命です。そのために、けがの状況に応じた治療計画を素早く立て、最適なタイミングで手術や処置を行います。

 また、回復の過程では救急外来、手術室、リハビリなど、さまざまな部署や職種が関わります。私たちはそれらのスタッフと力を合わせ、患者さんそれぞれのゴールに最短距離で確実に向かえるように、最適なタイミングに最善の治療を行なうことを心がけています。
写真・文責:四肢外傷治療科 尾藤 博信

【シゴト図鑑EX】 特定看護師

 四肢外傷治療科は、腕や脚を中心としたケガを専門に対応する診療科で、骨折への対応も迅速にできるようにしています。特に股関節近くの骨折は、早期の治療がその後の運動機能の維持につながるため、ケガをしてから迅速に対応することがとても大切になります。そのため、ケガをしてから可能な限り早い段階で手術ができるよう、チーム一丸となって対応しています。

 そんな素早い対応のためには、医師の力だけでは難しく「救急外来」と「手術室」の協力が重要となってきます。そのなかでもトレーニングを積み資格を持っている特定看護師は、病院に来てから最初の対応を医師と協力・連携を取り、素早く対応することで痛みを和らげたり手術への準備をおこないます。

 また、手術室でも緊急の外傷手術に対応することでよりスムーズな治療へと繋げられます。さらに、病棟に戻ってからも特定看護師が様子を観察し医師と協力することで、1日でも早く日常生活に戻れるよう日々努めています。
文責:看護師 坂下 亮