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10月 乳がんで大事なことは“早期発見”~検診と月1回のセルフケアで安心をプラス~/外科

【特集】乳がんで大事なことは“早期発見”

〜検診と月1回のセルフケアで安心をプラス〜
 乳がんは女性の9人に1人がかかるといわれる、とても身近な病気です。「自分はかからない」と思っていると、気づかないうちに進行してしまい、治らない状態になってしまいます。残念ながら、乳がんそのものにかからないようにする方法はありません。ですが、早く見つけて、早く治療を始めることで治る可能性はぐっと高まります。

 早期発見のために大切なのは、定期的な検診と自己触診です。早期の乳がんはしこりなどの症状が出ないことも多いため、特
に40歳以上の方は2年に1回の検診をおすすめしています。検診では「マンモグラフィ検査」と「乳腺エコー(超音波)検査」が行われます。過去にマンモグラフィ検査で痛みを感じてしまい、次の受診をためらってしまった方も、ぜひエコー(超音波)検査だけでも受けてみてください。また、月に1回ほどご自身で乳房を触って確かめることも大切です。もし、しこりに気づいたときは、検診ではなく乳腺外来へすぐにご相談ください。

 乳がんと診断された場合、治療内容は多岐にわたります。乳がんの種類によっては手術とあわせて、抗がん剤治療・ホルモン療法・放射線治療を受ける必要があります。当院には放射線治療科や化学療法科の医師が在籍しており、手術とともに必要な標準治療を行うことが可能です。さらに、遺伝専門医によるカウンセリングや遺伝子検査、乳房再建を希望される場合は形成外科と連携して手術も可能で、幅広いサポート体制を整えています。

年齢階級別罹患率【乳房 2021年】

 現在、早期の乳がんは手術や術後に適切な治療を受ければ90%以上の方が治るといわれています。
 大切なご自身の健康のために、そしてご家族の安心のために、ぜひ検診と自己触診を習慣にしてみてください。
写真・文責:外科 丸山 翔子

【新規導入機器紹介】BD EleVation(エレベーション)バイオプシーシステム

乳腺の生検をより安全に、正確に

BD EleVation(エレベーション)バイオプシーシステム

乳がん検診などでしこりや気になる部分が見つかったとき、その部位から針を用いて組織を採取して調べる検査を「生検(バイオプシー)」といいます。この検査は、病気の有無や性質を正しく知るために大切なステップです。
 外科では 2025 年 7 月に BD EleVation(エレベーション)バイオプシーシステムを導入しました。この機器は乳腺の生検をより安全に、正確に行うための最新の医療機器です。
 この新しい機器を用いることで 1 回の穿刺でより多くの検体量を安定して採取できるようになりました。採取できる組織の量が多くなることで、より正確な診断が可能となります。BD EleVation バイオプシーシステムを用いることで、より正確で安心できる検査を受けていただけます。
写真・文責:外科 部長 木村 泰生

【シゴト図鑑EX】乳がん看護認定看護師

適切な情報提供と希望に寄り添う看護を心がけて

 日本人女性のがんのなかで、最も多いがんは乳がんです。乳がんにかかる人は年々増加傾向です。早期発見と適切な治療により、予後は良好な場合が多いです。
 
 当院では、乳がんの診断から 療養生活まで、あらゆる場面での治療選択の意思決定支援や治療による身体の変化に対して、患者さんの不安や疑問に寄り添いながら、医師、看護師、薬剤師など、多職種で連携をしてサポートしています。
 外来では、乳がんを知ってもらうためにパンフレットの活用や、入院ではオリジナルの「乳がんの治療をされた方へ」のパンフレットを使用して、患者さん一人一人に合わせた生活支援を行っています。
 
病気を抱えながらもその人らしく日常生活が送れるように、それぞれの患者さんの希望に寄り添いながら、共に考えサポートしていくことが私たちの役割です。

文責:看護師 谷川 真弓

No.539(2025年10月号)