グローバルナビゲーションへ

本文へ

フッターへ


アミロイドPET検査



アミロイドPET検査とは

認知症は、さまざまな原因で脳の認知機能が低下し、日常生活に支障をきたす病気です。原因によって複数の種類があり、中でもアルツハイマー型認知症は最も患者数が多いといわれています。
アルツハイマー型認知症はアミロイドβというたんぱく質が脳に異常に溜まり、脳神経細胞の変性を引き起こすことで発症します。
アミロイドPET検査はそのアミロイドβの蓄積の有無を画像によって評価し、認知症の原因がアルツハイマー型認知症かどうかを調べるために行う検査です。

検査のしくみ

アミロイドβに結合する、放射性同位元素を付着させた薬剤を注射して、頭部を撮影します。脳内にアミロイドβが蓄積していると、そこに薬が結合します。薬から出ている放射線をPET装置で収集することで、脳内のアミロイドβの分布を画像化することができます。

陰性例

陽性例

陽性例では大部分が黄~赤で表示されており、薬剤が多く集積していることがわかります。
画像 引用文献:Ishii K et. al. Journal of Nuclear Medicine Jan 2023; 64:153-158

アミロイドPET検査の流れ

  1. 検査に必要な問診をさせていただきます。
  2. 検査用薬剤を静脈から投与します。
  3. 薬剤がアミロイドβと結合するまで、90分安静にしていただきます。
  4. 撮影時間は20分です。検査中は仰向けで動かずに寝ていただきます。
  5. 画像確認のため10分程度お待ちいただきます。
※検査結果は後日診察時にお知らせします。

検査における注意事項

  • 食事制限等、検査前に注意することはありません。
  • 職員が来院から検査終了まで約3時間患者さんに付添うことは、職員被曝管理の点から不可能であるため、付添い者同伴を条件に検査を行います。
  • 検査後も微量の放射線が体内から出ていますので、検査後12時間程度は、小さなお子さんや妊婦さんとの密接な接触は避けてください。
  • 検査に使用する薬剤にはアルコールが含まれているため、アルコールに対し過敏症がある方は検査を受けることができない場合があります。
  • 検査で使用する薬品は非常に高額のため、来院できない場合は前日16時までにご連絡ください。

検査の実施

認知症治療薬である「レカネマブ(レケンビ®点滴静注)」、「ドナネマブ(ケサンラ®点滴静注)」が保険適用となり、アルツハイマー病による軽度認知障害または軽度の認知症が疑われる患者に対し、レカネマブ製剤の投与の要否を判断する目的で、アルツハイマー病の病原タンパク質である「アミロイドβ」が脳に蓄積していることを確認する目的において脳アミロイドPETが保険適用となりました。
当院では保険適用にて実施いたします。※現在院内依頼症例のみ実施しています。

保険適用条件

  • レカネマブ(レケンビ®点滴静注)、ドナネマブ(ケサンラ®点滴静注)製剤に係る最適使用推進ガイドラインに準拠している施設である。
  • アルツハイマー病による軽度認知障害または軽度の認知症が疑われる患者に対し、レカネマブ(レケンビ®点滴静注)、ドナネマブ(ケサンラ®点滴静注)製剤の投与の要否を判断する目的でアミロイドβ病理を示唆する所見を確認する目的である。
  • 1.5T以上の頭部MRI検査を実施している。
  • 治療開始1ヶ月前のMMSEについて
  •  レカネマブ(レケンビ®点滴静注)22点以上
     ドナネマブ(ケサンラ®点滴静注)20点以上28点以下
     治療開始1ヶ月前のCDRが0.5または1
  • 脳脊髄液(CSF)検査を行っていない。

検査の費用

PET検査費用は3割負担の方で約75,000円、1割負担の方で約25,000円となります。

PAGETOP