化学療法科

メッセージ

当科は乳癌、胃癌、大腸癌の進行再発例を主な対象として診療を行っています。これら固形癌の化学療法の9割は外来で施行可能とされており、当科でも積極的に外来化学療法を進め、入院で化学療法を行うのは原則初回のみとなっています。また、入院での化学療法もクリニカルパスを適応させるよう各レジメに合わせてパスの整備を進めています。一方、並行して副作用に対する支持療法の整備充実も図っており、緩和ケアチームとの連携も進め、外来にて化学療法を行う方針を基本としています。
今後もさらにさまざまな臨床試験の結果が明らかになり、また分子標的薬剤などの新たな薬剤も増えてくることも予想され、癌診療における化学療法のニーズは高まっていくと考えられます。癌診療における薬物治療の部門をさらに充実させるよう、院内スタッフの教育やシステムの整備に努めています。
部長 邦本 幸洋

主な対象疾患

  • 乳癌、胃癌、大腸癌の進行再発例

専門的な治療・活動の紹介

化学療法科は、2008年3月に設立されました。従来、胃癌、大腸癌、乳癌の化学療法においては消化器外科、外科の専門外来で行われていましたが、近年新たな薬剤の開発やさまざまな臨床試験の結果を踏まえたエビデンスの確立など、化学療法自体の進歩に伴って外来化学療法の件数が増加。新館の開設に伴う外来化学療法室の拡充もあって、化学療法を専門的に行う必要性が高まり、外科、消化器外科の化学療法の部分が独立する形で化学療法科が開設されたのです。