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免疫組織化学 IHC

免疫組織化学染色(IHC法)は、抗原抗体反応を利用して、組織・細胞内の特定のタンパクを可視化し、その局在を知る染色方法です。IHC法に使用する抗体は、抗原をマウスやラビットに注射し、これらの動物が異物反応として作ったマウスやラビットの抗体です。これを一次抗体として使用しています。
IHC法には、直接法と間接法があります。

直接法

図1 一次抗体のイメージ図

直接法は、マウスやラビットの一次抗体の定常部に、発色酵素あるいは蛍光物質を標識して使用します(図1)。

薄切切片上で、ターゲットとするタンパク質と一次抗体が特異的抗原抗体反応を起こした後、色素をかけて発色、もしくは蛍光物質を励起させることで可視化します。蛍光物質で標識する直接法蛍光抗体法は、腎や皮膚の凍結切片に応用されます。

間接法

図2 間接法イメージ図

間接法は、ターゲットとするタンパク質と、マウス・ラビットの一次抗体との間で特異的抗原抗体反応が成立した後、マウス・ラビットの一次抗体の定常部に対する二次抗体を結合させる方法です。
二次抗体の定常部には発色酵素が複数標識されています。色素を滴下すると発色酵素により、ターゲットとするタンパクの部分が褐色に色づきます(図2)。

間接法は、多数の二次抗体が一次抗体の定常部に反応するので、直接法に比べ、色調が強調されます。
間接法IHCは、腫瘍の鑑別診断や原発臓器の推定、治療薬の選択など、目的に応じて実施されています。
治療に直結するコンパニオン診断に関与する抗体は、
HER2, ALK(D5F3), PD-L1(SP142), CLDN18(43-14A)の4抗体です。
当院で使用している機器は、ロシュのベンチマーク ULTRA で、間接法 IHCはすべて完全自動化で運用されています。
2024年11月時点で、94個の一次抗体が活用されています。

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