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園長コラム

    


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2024年3月9日
通い合う心

2024年2月2日
もう1回!

2024年1月9日

2023年12月4日
目に見えないもの

2023年11月1日
模倣遊び
 日中のぽかぽかとしたお日さまがより暖かく感じられる程の、朝晩の冷え込み。晩秋の気配が深まる頃となりました。子どもたちはますます深まる秋を感じながら、自然との触れ合いを楽しんでいます。
 この間3歳児の部屋を覗くと、一角に椅子を並べて数人が何かをしている様子が見えました。バスごっこをしているのかな?と思い部屋に入っていくと…「うわぁ~本物が来た!」と。私(園長)役の子が3名、「礼拝ごっこ中です」と教えてくれました。「じゃあ私も入れて!子ども役になるね。」と椅子に座ると、続きが始まりました。立って讃美歌を歌い、聖句を言い、園長役の3名が司会を進めます。そしてモニャモニャお話をし、「それではお祈りをします」と手を合わせお祈りをしてくれました。最後に子ども役の子達の頭を撫でてくれます。私の頭も撫で、肩を優しく触ってくれたのです。その手から伝わる優しいぬくもりに感動し、そのまま目を閉じていると…「静かに歩いて行って下さい。」と声を掛けられ、「はい」と急ぎその場を立ったのでした。9月より4、5歳児と一緒に礼拝を守るようになり、日々子ども達の模倣遊びが繰り広げられているとのことでした。礼拝の流れが良く分かっていることに驚くと同時に、話し方や仕草等も意識して真似ている姿に思わずクスッと笑ってしまいました。何よりあの優しい手のぬくもりが忘れられません。子ども達がこのように感じているのだということを嬉しく思いました。園庭で体操やダンスをしている姿を見ていても、担任の動きをそのまま一所懸命真似るため、しっかり肘を伸ばし、指先までピンと伸びています。膝も胸に付くほど上げて万遍の笑みで踊っているのです。以前「空に届くくらい手を上に伸ばして!肘曲げないよ。」なんて言っていた自分を恥ずかしく思いました。適切な見本を示せば、子どもは大人の行動を真似るのですね。
 子どもは視覚や聴覚を使って大人の動作や声を観察し、真似をしながら自分の行動や表現力を増やしていきます。3歳頃は、想像力がさらに豊かになり言語能力も向上する時期です。この時期の模倣遊びは、複数人で展開するごっこ遊びやロールプレイの割合が増え、さまざまな状況や役割を想定して遊ぶようになります。直接経験したことのない状況をイメージすることで、想像力や創造力、発想力が養われ、また、演じる役割に応じた言葉遣いや表現方法を考えることで、言語能力の向上にも繋がります。友だちとの役割分担や協力も必要になり、協力して物事を進める力やコミュニケーション能力も育ちます。そして4、5歳頃になると、言語能力や想像力が成長し、他者との協力やルールを意識した遊びができるようになり、より複雑なシナリオや役割分担が可能になります。友だちや保育者と一緒に独自のストーリーや世界観を創造して遊ぶ力が高まっていくのです。夢中・没頭する遊びの中で経験していることが子どもの育ちに繋がります。子どもは遊びのプロセスにおいて、今を超えていこうとする力(意欲)が育ち、より複雑なものへと取り組むことで、新たな力を自らのものとして獲得(成長・発達)していきます。
 森の動物になりきって木の実を拾い集める3歳児、桃太郎のお話の世界の中で遊ぶ4、5歳児、友達と力を合わせ、協力して頑張る姿等々、11日に予定されているあおぞら広場では、このような子ども達の姿に注目していただき、あたたかい応援をお願い致します。
                                         園長  梶山 美里

2023年9月4日
あたたかい心

2023年8月4日
傾聴

2023年6月5日
「子どもの"?“」

2023年5月8日
はじめの一歩

2023年3月1日
子どもの育ち
 

2023年2月1日
お手伝い

2022年12月1日
実りある秋に感謝

2022年11月7日
体感を育む

2022年10月17日
安心と快適

2022年8月2日
平和を考える

2022年7月1日
子どもたちの“今”

2022年3月1日
『 あしあと 』

2021年11月1日
『祝 創立50周年』

2021年3月3日
『人とつながる力』

2021年2月3日
『御言葉に導かれて』
 

2020年11月9日
『豊かな感性』

2020年9月3日
『心をはぐくむ』

2020年5月11日
遊びから学ぶ

2020年1月7日
新しい年も

2019年12月2日
クリスマスを迎える
 

2019年10月3日
『祈る』

2019年5月12日
新しい時代『令和』

2019年2月5日
自分を生きていく

2019年1月16日
新しい年を迎えて
 

2018年12月4日
神様に愛されて

2018年11月2日
自然災害から考える

2018年10月1日
海ガメ放流を通して

2018年3月1日
大きくなりました

2018年1月11日
新しい年に向って

2017年12月1日
喜びの時を待つ

2017年6月14日
自然は大きな保育室

2017年5月8日
愛されて育つ

2017年4月6日
出会いの中で

2016年10月8日
やさしい気持ち

2016年9月1日
保育環境を考える

2016年8月9日
聖隷の始まりは

2015年11月12日
成長する子どもたち

2015年10月1日
秋には

2015年6月2日
親子散歩

2015年5月7日
新しい年度を迎えて

『意欲と自己充実の繰り返し』 ~みんな金メダル~

 本格的な寒さに冬の訪れを感じる時期になりました。1年の締めくくりの月だからでしょうか、いつにも増して子どもたちの成長を感じ取っている今日この頃です。
 先月は皆様のご理解、ご協力の中、無事に幼児クラスのあおぞら広場を開催できました。お忙しい中、ご参加いただきありがとうございました。心から感謝致します。空模様を心配しながらの開催となりましたが、保護者の皆様の温かい見守りと拍手の中、子ども達が笑顔で楽しみ、力を発揮し、誇らしげに金メダルをかける姿に感動しました。アンケートのご協力もありがとうございました。「見ていて楽しかった、面白かったです」「子ども達の遊びや片づけなど生活の中からヒントを得て競技が考えられていて、年齢にも合っているなと思いました」等、お子様のクラス以外のクラスの競技(遊び)に対する感想が多いことに驚くと共に、日常の保育や当日までの過程があおぞら広場から伝わったことを本当に嬉しく思いました。4月から子ども達と楽しんできた遊びや園庭が人工芝になったことで生まれた遊び、オリンピック・パラリンピック競技から刺激、ヒントを得た遊び等々、今の子ども達の姿を大切に、子ども達と担任とで考え、創られたあおぞら広場。誰よりも担任達が楽しんでいる姿がありました。年長児が長縄に挑戦をしている時の事です。担任が絶妙なタイミングで縄を回しながら「すごい!入るタイミングが掴めたね!」「入る位置が良くなったよ」と一人ひとりに声を掛けていました。跳べた、跳べないで表情が変化する子ども達ですが、この言葉掛けで“もう1回やってみよう“と気持ちを切り替え、挑戦し続けるのです。子どもに就いてもらおうと回す役を私が交代すると、案の定タイミングが悪く跳びにくくなりました。それでも担任と一緒であれば私の下手くそな回し方でも跳べるようになっていくのです。保育者は、子どもの成長に合わせた手だてを行うために、子どもの仕草や言葉、行動の観察を大切にしています。「どこまで出来るのか、どこで躓いているのか、何が原因か」という現状把握と原因志向の視点と共に「成功したのは何が良かったのか、躓きを解消するためにどんな関わりが必要か、今後どうなって欲しいのか」という未来志向の視点で保育を考えています。子どもの姿を分析し、手だてを模索する保育力をフル活用している職員達がそこにはいました。意欲と自己充実の繰り返しが子ども達と担任と共に創り出したあおぞら広場に繋がっているのです。
 クリスマスのアドベント(待降節)が始まりました。私達保育者は、神さまの愛の中で子どもの成長を育むお手伝いをさせていただいております。クリスマスの本当の意味を理解し、子ども達と共に過ごす中で、日々の生活の中に神さまがいらっしゃることが子ども達に伝わることを願い、喜びと感謝をもってクリスマスを迎えたいと思います。
 
                                  園長  梶山 美里