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園長コラム

『変わるもの、変わらないもの』

 明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。
 新型コロナウイルスの感染者がまた増えてきています。ああ、またかと気が滅入るように思われる方も多いかと思います。この二年を振り返りますと、生活様式が大きく変わりました。きっと将来、振り返った時に、2020年というあの年から大きく変わったなと思い起こされるのかもしれません。そしてお正月の過ごし方も大きく変わりましたね。いつものような帰省や旅行、食事会(会合)等々できなくなったことがそれぞれあるでしょう。毎年当たり前のように行っていたことができなくなるというのは不安に思うものです。私達は変わるものばかりに目がゆきますが、冷静に考えてみると、変わらないものも沢山あります。そしてその変わらないものに触れた時にホッとしますね。変わることなく毎朝、陽が昇ります。今年の初日の出はとてもきれいに見えたようですね。おせち料理、お年玉、年賀状、凧揚げ…はいかがでしょうか?年末年始の様々な物事を考えてもコロナに関係なく、私が子どもの頃とも随分変わってきています。恥ずかしながら、おせち料理は作るものが買うものとなり、今では両家の実家で食べるものになりつつあります。保育園生活も、随分変わりました。密を避けなければならないことで、子どもを中心に考え、良い意味で保育内容が見直されていることも沢山あります。その中で大切にしていかなければいけない物事が変わってしまっていないか?と不安になることもあります。変化が当たり前の今だからこそ、変わってはいけない物事をしっかり見極めなければと思います。
 お正月に洗い物をしながらふとテレビを見ると、パピーウォーカーの灯ちゃん(11歳)と盲導犬クールが出ていました。そして手が止まり、見入ってしまいました。盲導犬候補の子犬は、生後2ヵ月から1歳になるまでの約10ヶ月間、パピーウォーカーと呼ばれるボランティアの家庭で愛情に包まれながら育つそうです。この時期、子犬の「社会化」が重要なポイントとなります。電車や車の音、雨や雪、人混みなど、人間社会で様々な経験をするために、色々な場所に一緒にでかけ、人間と生活する喜びを経験します。たまにはいたずらもするけれど、子犬は家族と共に様々な経験や出会いをする中で、社会や家庭の中で暮らすためのルールを学んでゆきます。その過程で、人間に対する親しみと信頼感が築かれ、将来目の見えない・見えにくい人との生活がスムーズに送れるようになるそうです。また、子犬の頃に多くの経験をさせることで、盲導犬になったときに出会う様々な物事にも柔軟に対応できる犬へと成長していきます。パピーウォーカーとの10ヶ月間と最後のお別れを密着した内容でした。一人っ子の灯ちゃんは役割をしっかり理解した上で、クールに思い切り愛情を注ぎ込みます。クールが安心できるように自分以上にクールの事を常に考え、共に過ごしてきました。1歳を過ぎると、いよいよ盲導犬になるために訓練センターに戻ります。主人が複数いると混乱する為、パピーウォーカーとはもう二度と会えないのです。兄弟のように育った二人の永遠の別れでした。新年早々涙々でしたが、様々な事を考えさせられ、そして盲導犬の歩みから保育の奥深さを感じることができ、嬉しく思いました。
 『自分のようにあなたの隣人を愛しなさい』(こうのとり保育園聖句)
 大きな移り変わりの中にお互いは生かされています。いつになるか分からないですが、蔓延したものはやがて収束します。全ては変化する理を識って心を静かに整えておくことこそ、今、最も大切なことであることを学んだお正月でした。
                                  園長  梶山 美里       


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2022年7月1日
子どもたちの“今”
 梅雨が明け、気温・湿度共にぐんぐん上がり、こんなに早く盛夏を迎えました。戸外遊びはもちろん、室内でもこまめな健康観察や水分補給などを心がけ、子どもたちの汗対策・熱中症対策等、健康管理には十分気を付けていきたいと思います。
 先日0歳児クラスを覗くと、穏やかな空間が流れ、保育者に見守られながら一人ひとりがゆったりと遊んでいました。食べ物の玩具をパクパク、モグモグ食べる仕草をしては、にこっと笑い、手をパチパチ。「どうぞ」「ありがとう」と私が言いながら物をやり取りする度にパチパチ。戸板の坂道を登ってはパチパチ、降りてはパチパチ。何かをする度に大人を見て手を叩き笑顔を見せるお子さんが沢山いました。思わず、一緒に手を叩きながら幸せを感じ、癒されました。
 6月25日に第15回保育学会が開催され、浜松磐田地区10園の研究発表を行いました。今年度も聖隷クリストファー大学 社会福祉部 こども教育福祉学科 学部長補佐 太田雅子氏より総評(ご指導)をいただきました。その中で、「子どもの中で今、どういう学びが起きているのか?子どもは、体験から知り得た知識を更に学び、次に繋げていくことが面白い。」とおっしゃった言葉が心に残りました。その言葉を聞き、先日のパチパチが思い浮かびました。手を「パチパチ」できる、ということは、目の機能が発達して、右の手と左の手との「協調運動」が出来たことを意味しているそうです。「協調運動」とは、目と手、手と足、右手と左手など、それぞれ別の動きをするものが、まとまって一つの動きをすること。たとえば、手を伸ばして目の前にあるおもちゃを右手で掴むことは右手と目の協調運動、手を叩くことは、右手と左手、そして目の協調運動と言えます。いずれは縄跳びやボール遊びなど、体のダイナミックな動きに発展していく「協調運動」は子どもの発達にとって重要です。そもそも、手を叩くためには、左右の手を自分の目の前まで持ってきて、それぞれの手がピッタリくっつく位置で合わせなければいけません。まだ動きに慣れていない時は、手がぴったり合わず、すれ違ってしまうこともあります。毎日少しずつ練習を重ねて、やっと上手にパチパチ出来るようになるのです。周りの人の動きの「真似をする」ということが出来るようになるのは、1歳になる頃と言われています。子どもは真似をしているうちに、言葉と動作が結びつき、意味を理解していくのだそうです。周りの大人が何かが出来たとき、頑張った時などに「やったね!」の気持をこめて笑顔で拍手をする姿は、自分のことを見てくれている!という安心感や喜びにつながり、そのうちに、どんな時に拍手をしているのか、「拍手」の意味が分かってきます。子どもは、親や兄弟、保育者など周囲の人を見ながら成長していきます。全く何もわからないゼロの状態から、毎日たくさんの刺激を受け、一つ一つ吸収していくのです。何気ない遊びや日常の行動の中の『パチパチ』も、子どもの中で今、どういう学びが起きているのか?を見ていくと、子どもは何気ない行動の中で多くのことを吸収し学び続けていることがよくわかります。聖隷のテーマ『子どもたちの“今”が未来を創る』にもあるように、発達のプロセスを学び続け、子どもたちの“今”を保育のプロフェッショナルとして捉え、何を根拠にするのかを見出し、最も適したものを子どもの姿から生み出していきたいと改めて思いました。
                                          園長 梶山 美里

2022年3月1日
『 あしあと 』

2021年11月1日
『祝 創立50周年』

2021年3月3日
『人とつながる力』

2021年2月3日
『御言葉に導かれて』
 

2020年11月9日
『豊かな感性』

2020年9月3日
『心をはぐくむ』

2020年5月11日
遊びから学ぶ

2020年1月7日
新しい年も

2019年12月2日
クリスマスを迎える
 

2019年10月3日
『祈る』

2019年5月12日
新しい時代『令和』

2019年2月5日
自分を生きていく

2019年1月16日
新しい年を迎えて
 

2018年12月4日
神様に愛されて

2018年11月2日
自然災害から考える

2018年10月1日
海ガメ放流を通して

2018年3月1日
大きくなりました

2018年1月11日
新しい年に向って

2017年12月1日
喜びの時を待つ

2017年6月14日
自然は大きな保育室

2017年5月8日
愛されて育つ

2017年4月6日
出会いの中で

2016年10月8日
やさしい気持ち

2016年9月1日
保育環境を考える

2016年8月9日
聖隷の始まりは

2015年11月12日
成長する子どもたち

2015年10月1日
秋には

2015年6月2日
親子散歩

2015年5月7日
新しい年度を迎えて

『意欲と自己充実の繰り返し』 ~みんな金メダル~

 本格的な寒さに冬の訪れを感じる時期になりました。1年の締めくくりの月だからでしょうか、いつにも増して子どもたちの成長を感じ取っている今日この頃です。
 先月は皆様のご理解、ご協力の中、無事に幼児クラスのあおぞら広場を開催できました。お忙しい中、ご参加いただきありがとうございました。心から感謝致します。空模様を心配しながらの開催となりましたが、保護者の皆様の温かい見守りと拍手の中、子ども達が笑顔で楽しみ、力を発揮し、誇らしげに金メダルをかける姿に感動しました。アンケートのご協力もありがとうございました。「見ていて楽しかった、面白かったです」「子ども達の遊びや片づけなど生活の中からヒントを得て競技が考えられていて、年齢にも合っているなと思いました」等、お子様のクラス以外のクラスの競技(遊び)に対する感想が多いことに驚くと共に、日常の保育や当日までの過程があおぞら広場から伝わったことを本当に嬉しく思いました。4月から子ども達と楽しんできた遊びや園庭が人工芝になったことで生まれた遊び、オリンピック・パラリンピック競技から刺激、ヒントを得た遊び等々、今の子ども達の姿を大切に、子ども達と担任とで考え、創られたあおぞら広場。誰よりも担任達が楽しんでいる姿がありました。年長児が長縄に挑戦をしている時の事です。担任が絶妙なタイミングで縄を回しながら「すごい!入るタイミングが掴めたね!」「入る位置が良くなったよ」と一人ひとりに声を掛けていました。跳べた、跳べないで表情が変化する子ども達ですが、この言葉掛けで“もう1回やってみよう“と気持ちを切り替え、挑戦し続けるのです。子どもに就いてもらおうと回す役を私が交代すると、案の定タイミングが悪く跳びにくくなりました。それでも担任と一緒であれば私の下手くそな回し方でも跳べるようになっていくのです。保育者は、子どもの成長に合わせた手だてを行うために、子どもの仕草や言葉、行動の観察を大切にしています。「どこまで出来るのか、どこで躓いているのか、何が原因か」という現状把握と原因志向の視点と共に「成功したのは何が良かったのか、躓きを解消するためにどんな関わりが必要か、今後どうなって欲しいのか」という未来志向の視点で保育を考えています。子どもの姿を分析し、手だてを模索する保育力をフル活用している職員達がそこにはいました。意欲と自己充実の繰り返しが子ども達と担任と共に創り出したあおぞら広場に繋がっているのです。
 クリスマスのアドベント(待降節)が始まりました。私達保育者は、神さまの愛の中で子どもの成長を育むお手伝いをさせていただいております。クリスマスの本当の意味を理解し、子ども達と共に過ごす中で、日々の生活の中に神さまがいらっしゃることが子ども達に伝わることを願い、喜びと感謝をもってクリスマスを迎えたいと思います。
 
                                  園長  梶山 美里