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麻酔科・ペインクリニック

診療科責任者

加藤 茂 部長

概要または責任者から一言

身体に加えられた刺激が有害なものであるとき、それを認知する警告信号である「痛み」が生じます。「痛み」は身体に生じた危険を知るために必要なものです。
でも、この「痛み」は強いストレスを生じ、血流障害に伴う発痛物質貯留など好ましくない反応を身体に引き起こし「痛み」を増強する(痛みの悪循環)ので、有害な刺激が除去されたら速やかに「痛み」がなくなることが必要です。
しかし、刺激を伝える神経が傷ついて有害な刺激がないのに生じる痛みや、神経の感受性が増強し有害な刺激が除去された後に続く「痛み」があります。このような「痛み」を治療するのがペインクリニックです。
また、末期癌などのように有害な刺激が取り除けない場合も、「痛み」だけでも取り除くことにより患者さんの「生活の質」を高めるために治療をおこなっています。
必要な「痛み」と必要でない「痛み」を見極めて治療をおこなっています。

主な診療・専門領域

難治性疼痛に対して神経ブロック療法、特に交感神経ブロック療法による疼痛緩和・除去を主体とし、電気的神経刺激療法による疼痛 緩和をおこなっています。また、癌性疼痛に対する神経破壊による疼痛除去も専門としています。(緩和医療チームと連携した治療をおこなっています。)

特殊医療機器

近赤外線偏光治療器、キセノンレーザー治療器、遠赤外線治療器、低周波治療器、TENS、イオントフォレーシス、高周波熱凝固装置、サーモグラフィー

専門外来

ペインクリニック外来こそ専門外来です。

主な神経ブロックの入院期間

交感神経ブロック1泊2日
腹腔神経叢ブロック1泊2日
クモ膜下神経ブロック1泊2日
硬膜外脊髄刺激療法テスト刺激のみ:3泊4
テスト刺激および刺激装置埋込み:6泊7日

治療成績

2022年度、初診者数132例、延べ受診者数4,231例の診療を行い、患者様の一助となることができました。近年の傾向は、抗凝固療法中の症例が多く、ブロック療法の合併症(異常出血、血腫形成)の発生が危惧されるため代替療法(内服療法、光線療法など)を選択しなければならず、星状神経節ブロックや硬膜外ブロックなどのブロック療法施行例が減少していることです。そして、ブロック療法ができない慢性疼痛症例に対して、オピオイド製剤の使用例や末梢神経障害性疼痛に適応を有する薬剤の使用例が増えてきています。
疾患の診断・評価にはMRI、CT、サーモグラフィーなどを用いています。治療法は、疼痛に関して「疼痛→交感神経緊張→血流障害→発痛物質貯留・炎症遷延→疼痛増強」という悪循環を絶つ目的で交感神経ブロック(星状神経節ブロック、胸部・腰部交感神経ブロック)、疼痛部位の知覚神経ブロック、交感神経ブロックと疼痛部位の知覚神経ブロックを兼ねた硬膜外ブロックをおこなっています。症例によっては胸部・腰部交感神経の経皮的アルコールブロック(反射性交感神経性萎縮症、四肢血流障害、多汗症などに対して)、知覚神経の経皮的アルコールブロック(三叉神経痛、癌性疼痛などに対して)、硬膜外脊髄刺激療法(幻肢痛、四肢血流障害、脊椎手術後遷延性疼痛などに対して)をおこなっています。
治療成績は自覚的疼痛評価、サーモグラフィー、定量的神経選択末梢神経機能測定などにより評価しており、疾患により効果は異なるものの良好な成績を示しています。

スタッフ

氏名職位卒年専門領域・認定医・専門医
加藤 茂部長1992年麻酔科標榜医
日本麻酔科学会認定医/指導医
日本麻酔科学会/日本専門医機構麻酔科専門医
臨床研修指導医講習会修了
がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了
A型ボツリヌス毒素製剤ボトックス講習・実技セミナー参加修了
木下 浩之医長1987年医学博士
麻酔科標榜医
日本麻酔科学会専門医/指導医
日本麻酔科学会専門医/日本専門医機構麻酔科専門医
日本集中治療医学会専門医
小林 充医長2006年医学博士
麻酔科標榜医
日本麻酔科学会指導医
日本麻酔科学会/日本専門医機構麻酔科専門医
日本ペインクリニック学会専門医
がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了
日本区域麻酔学会認定医
佐藤 徳子医長2007年麻酔科標榜医
日本麻酔科学会認定医/指導医
日本麻酔科学会/日本専門医機構麻酔科専門医
がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了
ペインクリニック学会 ペインクリニック専門医
大橋 雅彦医師2009年麻酔科標榜医
日本麻酔科学会/日本専門医機構麻酔科専門医
がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了
横山 聡子医師2020年
鈴木 慎医師2020年がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了

2024年4月1日 現在