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【特集】わが街で健康に暮らす27 肥満は病気か?
超高齢社会になった今では、地域で暮らす一人一人が健康意識を持つ必要があります。このシリーズでは、毎回健康に関するキーワードを取り上げ、住んでいるこの場所で健康に暮らすための方法を、一緒に考えていきます。
「肥満」と「肥満症」は、違う

そもそも体重が増えた状態である肥満は病気でしょうか。答えとしては、単に太っているのは「肥満」という状態ですが、健康を脅かす合併症がある場合には、「肥満症」と診断されます。つまり、肥満と肥満症は異なり、肥満症は治療が必要な病気です。
食べなければ肥満症は治るのか?
体重を落とすだけだから、「食べなければよい」と考える人は多いかもしれません。確かに食べないと一時的に体重は減りますが、残念ながらそのうち戻ってしまいます。さらに、前の体重より増えてしまうことも多々あります。年単位で見ると、「食べない」だけで肥満症が良くなることはありません。その理由は、人は自分で食欲をコントロールすることができないからです。
なぜ空腹・満腹になるのか?
そもそも、なぜ空腹・満腹を自覚するのでしょうか。経験があると思うのですが、空腹は突然やってきます。突然お腹が空いて、なにものにも代えがたい「食べたい」という衝動が引き起こされます。そして、ある一定量食べるとあれほど食べたいと感じていた感覚が、「絶対食べられない」という感覚に短時間で置き換わります。実は、この短時間の感覚変化は摂食ホルモンでコントロールされ、その結果として生じる現象なのです。
何が人を肥満症にするのか?
結局、人が太るのは摂食ホルモンの乱れが原因です。このホルモンの乱れは、生活習慣で引き起こされます。つまり、社会的な環境要因(地域、就業状況、加工食品の増加、ストレス、不眠…)がホルモンの乱れを生み、肥満症を引き起こします。この環境要因に加えて、遺伝要因が大きくかかわってきます。消化・吸収・代謝などのかかわるホルモン分泌量は遺伝の要素が大きいため、太りやすい人がいることが分かっています。さらに、そこに腸内環境なども関係してきます。このように考えると、肥満症は完全に自己責任とは言えません。
肥満症の治療は、ホルモンのコントロール
肥満症の治療は、このホルモンを正常に戻すということになります。具体的には、食事、睡眠、運動を見直して、摂食ホルモンを正常化する必要があります。ただ、肥満症の患者さんは食事、運動、睡眠を自分で改善しようと思っても非常に困難です。最近は肥満症に対する薬剤もあるため、肥満で困っている方は一度医療機関で「肥満症」という病気について相談してみることをお勧めします。
文責:総合診療内科 主任医長 本間 陽一郎
文責:総合診療内科 主任医長 本間 陽一郎
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