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修了生の声 第1期生(2006年3月修了)

2年間の卒後臨床研修を終えて ~研修医の感想~

松下 浩和(基本コース)

聖隷浜松病院で研修をはじめて2年目になります。
私たちの学年は、臨床研修必修化の初年度であり、市中病院での研修はどのようなものか、先例がないので多少の不安もありました。しかし、実際に働きはじめると、ポリクリでまわった大学病院のイメージとは違う、医局・スタッフ間の垣根の低い、働きやすい病院だとつくづく感じました。症例数も多く希少な疾患も経験できること、その一方で、地域の救急病院として救急患者の対応を経験でき、臨床研修に当院を選択したことは正解だったと思っています。研修医の教育の機会も考えられており、M&M、CPC、各種カンファレンス、英会話など、(なかなかすべてに参加するのは難しいのですが)、学ぶチャンスはたくさんあります。充実した初期研修をおくることができ、大変よかったと思います。進路は決まっているので、このまま当院で長く働くことはないのですが、また機会があればぜひ聖隷浜松病院にお世話になりたいと思っています。

丸山 直樹(外科コース)

精神的な面では、外科での3カ月がためになったと思う。私を含め、3人でローテートしていたので支えあって研修できた。朝6時45分くらいから採血をして、7時からチームで回診というように外科の朝は早い。朝が苦手な私は、慣れるまで大変だった。遅刻して7時頃に病棟に到着することも数回あったが、なんとか仲間の2人に支えられて3ヶ月の研修を終えることができた。外科の先生方は厳しく指導してくれた。殴られ、蹴られ、脛にアザができることもあったが、全力で私にぶつかって来てくれている気がしてありがたかった。“医師は傷を持って傷(病)を制す”ところがあると思う。だからこそ自覚しなくてはならない責任感、自分への厳しさというものを養えた3カヶ月間だった。
もう一つ、印象的な科は麻酔科だった。私が麻酔科で学んだのは麻酔と言うよりは哲学だった。限られた紙面では書きつくせないのでひとつ例を挙げて説明させていただくと、それは医学教育の哲学であり、ヒポクラテスの誓いの実践といえる。当院は日本屈指の手術件数を誇る病院で、当然麻酔科は激務となる。研修医1人の挿管や腰椎穿刺をする数が1日10人を越える日もあるほどだ。ただでさえ激務であり次々に仕事をこなさなくてはならないのに、これほど多くの症例を“手の遅い”研修医に与え、指導をしてくれる施設が他にあるだろうか。研修医が患者に医療行為をする・・しかも挿管、中心静脈ラインの留置、胸腰椎穿刺など。させる側の気持ちになったことがあるだろうか。指導医は自らかなりのリスクとストレスを背負って研修医を指導している事は簡単に想像できる。そのような負荷を自らが背負ってまでも後輩たちの教育にあたる。私も、後輩を教育する立場になったときは当院の麻酔科医たちの心意気を実践したいと思った。
長々と書いてしまったが、“本気で教育してくれる指導医の多さ”これが聖隷浜松病院の魅力だと私は思っている。

望月 洋一(基本コース)

研修医としての生活も終わりに近づいている。2年間の研修を振り返り、思い起こしてみると公私にわたり様々な経験をした。医療の面では、聖隷浜松病院での研修は比較的多くの手技を学ぶことが出来、研修医としての責務を少しは果すことができたと考えたい。また、素晴らしい指導医にもめぐり合え、将来の進むべき道も見つけることができ、満足している。一方、私生活においても喜ばしいことが多かった印象がある。研修医1年目の冬に結婚し、息子が誕生した。家族の存在は自分にとってはプラスのベクトルとして働き、つらい時期も乗り切ることができた。
研修医の時期は非常に多くのことを経験できる。つらいことも多いが、それにもまして楽しいことが多い。これから研修生活を迎える皆さんは希望を持って研修生活に望んでいただければ幸いである。

山添 知宏(小児・周産期コース)

当院での2年間の研修にて様々なことを経験しました。まず救急科からローテーションが始まりましたが、重症な外傷の患者さんに対して当初はどのように対応すれば良いのかとあたふたしておりました。上級医の先生の指示のもと、対応していくにつれ、次第にどのように対処するべきかを学びました。そして、上級医の先生方が教えて頂いたことを、教科書など書物で学ぶことにより、知識として深みが増えたように思われます。今まで、様々な患者さんを診させていただきましたが、すぐ良くなり退院された方より、長期間入院され、なかなか良くならなかった方の方が印象に残っています。様々な科をローテーションすることにより、思いもかけないような考え方などを学び、将来の専攻科を持つようになっても、より多くの視点で物事をみる事ができ、いつかはその知識が役に立つことがあるかと思っております。

小児・周産期コース研修医

2004年の春、私の初期臨床研修は始まった。研修開始当初は何もかも分からないことだらけであり、何もできない自分が惨めで、病棟にいることが苦痛に感じることさえあった。4月からの外科研修は2・3年目の先生の後についていくのに精一杯で、無我夢中のままに終わってしまった。
救急科・総合診療内科で研修するうちに少しずつ意識が変わった。主治医として自ら治療方針を考え、実践することは今思えば当然のことであるが、当時は容易ではなかった。患者さんの問題点を抽出し、文献を検索し、自分の選んだ治療が奏功したときは至上の喜びであった。
二年間の研修は良いことばかりではなく、強く心に残っているのは難渋した症例ばかりである。しかし、喜んで退院していく患者さんやその家族の姿も同じように印象的であり、私のモチベーションを高めてくれる。

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