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聖隷三方原病院は、地域医療支援病院として、質の高い地域完結型医療を目指しています。
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生殖診療科

診療科責任者、リプロダクション(不妊)センターの8つの特徴などについてのご案内です。


このページの目次


診療科責任者

望月 修 生殖診療科部長

望月 修 生殖診療科部長



概要または責任者から一言

聖隷三方原病院の産婦人科は婦人科、産科周産期、リプロダクション(生殖)センターの3部門から構成されています。その中で、不妊部門は平成10年に不妊外来の開設をおこない、平成12年9月には不妊センターを開設しました。以来生殖医療専門医師、エンブリオロジスト、不妊専門看護師などのチーム医療を当センターの特徴に掲げ、最良の不妊治療を目指し日々努力しています。現在では不妊治療に携わるスタッフの充実により、着実に一般不妊治療から高度生殖医療までを量・質ともに担う、浜松における不妊治療の中核病院に発展しました。さらに、平成20年3月には新F号館内の2階に新しく最新の設備を備えたリプロダクションセンターがオープンしました。

当センターのモットーは700床以上という総合病院にあって、そのマンパワーを最大限に活かすことです。不妊看護師(外来と病棟に配属)、エンブリオロジスト、病棟スタッフおよび生殖専門医という多くの職種が、一丸となって不妊治療を受ける方々のさまざまな問題に取り組むためにチーム医療を展開しています。最近ではARTの諸問題が少しずつわかってきました。特に最近深刻な問題として取り上げられている多胎の防止には真剣に取り組んでいます。また、不妊治療から分娩までトータルにケアのできるのが当センターの魅力です。トータル・ケアをおこなっているからこそ分かる真実がたくさんあります。少しずつわかってきた母体の合併症や胚盤胞移植の問題や凍結・融解胚移植の問題などにも真摯な姿勢で臨み、安心・安全の治療を最優先と考えて、日々治療にあたっています。



リプロダクション(生殖)センターの9つの特徴

1.一般不妊治療から高度生殖医療(ART)まで幅広く対応でき、チーム(生殖医療専門医師、不妊カウンセラー・IVFコーディネーター、エンブリオロジスト、看護師、臨床検査部、臨床心理士、病棟助産師)が一丸となって治療に取り組んでいます。

2.腹腔鏡下の不妊治療を積極的に導入しています。総合病院の利点を活かし、ZIFTや多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の皮膜焼灼(ドリリング)をはじめ、積極的に細径(3mm)腹腔鏡を用い、患者さんの負担を極力軽減しています。この細径の使用では縫合が不要で傷もほとんどわからなく、美容的にもすぐれています。クロミッドやHMGの無効なPCOSの方がドリリングで30名以上妊娠しています。また、経子宮頚管的な胚移植が困難なケースに対し、ZIFTを細径腹腔鏡下におこない良好な治療成績を得ています。

3.不妊カウンセラー・IVFコーディネーター4名を置き、女性の心のケアはもちろんのこと、男性不妊の心のケアまでできるシステムを組んでいます。

4.いつでも不妊に悩む方々に相談できる窓口(電子メール)を設けています。
E-mail:mk-art(ここに@を入れてください)sis.seirei.or.jp

5.受精卵のストレスを極力少なくするために、原則新鮮でかつ初期胚移植を実施しています。(当院では採卵周期に全胚凍結はしていません。)

6.重症の男性不妊や癌治療前の精子凍結の方が県内全域から数多く紹介され精巣生検による精子の回収を含む顕微授精の割合が高い特徴があります。

7.良好な胚を1個だけ選択して胚移殖(単一胚移植:SET)する方法を日本生殖医学会(2007年4月)が勧告する前の2005年1月から積極的に導入し、三つ子はもちろん双子の防止にも努めています。この方針により2010年から新鮮胚移植による多胎発生はなく、凍結・融解胚移植においても2011年から昨年の2012年まで多胎はありません。

8.がん拠点病院でもある当院ではがん・生殖医療の一環としてがん専門医と連携して若年がん患者さん(乳癌、悪性リンパ腫、子宮頸癌など)の卵子凍結を実施しています。

9.不妊治療から分娩までトータルにケアできるのが当センターの魅力です。多くの不妊クリニックが妊娠成立後に他施設へ紹介する現状では母体合併症の真実がどうしてもわかりにくくなりがちです。しかし、分娩終了まで一環したトータルケアがおこなわれれば、この間に集積された知識をもとに、さらにより適切で安全な不妊・ART治療へフィードバックすることができます。



主な診療・専門領域

不妊、生殖内分泌、婦人科内視鏡



スタッフ

生殖医療専門医:1名


氏名職位卒年専門領域・認定医・専門医
望月修生殖診療科部長1980年日本産科婦人科学会専門医・指導医
日本生殖医学会生殖医療指導医・専門医
日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医
日本がん治療認定医機構暫定教育医・認定医
日本遺伝カウンセリング学会臨床遺伝専門医
女性ヘルスケア暫定指導医
母体保護法指定医
日本医師会認定産業医
日本生殖医学会代議員
日本受精着床学会評議員
日本産婦人科内視鏡学会評議員
産婦人科da Vinci S支援手術教育プログラム修了
聖隷クリストファー大学臨床教授
臨床研修指導医講習会修了
がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了
2015年4月1日現在

看護部門:4名

不妊カウンセラーおよびIVFコーディネーター
<外来および病棟スタッフ>
堀添千鶴子・石川洋乃・植田小百合・村松明香

外来と病棟に不妊カウンセラーおよびIVFコーディネーターが常勤し、さまざまな不妊相談にきめ細かく応じています。また、不妊治療が円滑に進むよう不妊専門医と受診者の架け橋役としても活躍しています。

なお、これらのケアに当たっているのは、主に日本生殖医療研究協会より認定を受けたスタッフ達です。このように当センターの特色の一つは不妊関連ナースが充実していることです。

【当院の不妊カウンセラーとIVFコーディネーターの役割】
・正しい医療情報の提供
・受診者と医師の調整役
・患者さんが十分納得したうえで、治療法の選択をおこなうための支援
・心のケア


臨床検査部

エンブリオロジストの青葉幸子、長谷川洋子、渡邊早知絵の3名が一般不妊治療から高度生殖医療の領域で幅広く活躍しています。


臨床心理士

心の問題で悩まれ、カウンセリングが必要な場合、臨床心理士に面談をお願いしています。



治療方法の紹介

一般不妊治療

・タイミング指導
・ホルモンまたは漢方治療
・人口授精(洗浄濃縮法)


高度生殖医療

【対外受精(IVF-ET)】
外来ベースで治療をおこなっていますので、入院は不要です。

【顕微鏡授精(ICSI:イクシー)】
重症の男性不妊または無精子症の片に実施しています。

【胚凍結】
体外での操作工程および時間を極力少なくして、卵子・精子のDNA変化などをできる限り抑えるために当院では原則、新鮮胚かつ初期胚で移植を行います。一方、未妊娠の場合に備え、余剰胚の凍結だけは行ない、女性の負担を極力軽減しています。

【胚盤胞移植】
当院では原則新鮮の初期胚移植です。しかし、くり返し胚移植を行っても
着床に至らない場合、採卵後5から6日目まで培養する胚盤胞培養を取り
入れています。
また、新鮮胚で移植後の余剰胚は胚盤胞まで培養して凍結保存しています。

【ZIFT】
少なくとも、どちらかの卵管が正常で体外受精の着床が困難な場合でも実施します。


特殊治療

1)アシステッド・ハッチング
   胚の透明帯を薄くして、胚が子宮内膜に着床しやすくなるのを補助する方法です。(段を下げて記載して下さい)

2)腹腔鏡下卵管周囲癒着剥離・子宮内膜症病巣焼灼  
 
3)子宮鏡またはレゼクトスコープによる子宮内癒着・ポリ−プ・粘膜下筋腫・中隔子宮などの手術



治療成績(2002年~2012年度)

一般不妊治療成績(2002年~2012年)

【一般不妊治療による妊娠:832例】


排卵誘発刺激(クロミッド内服、hMG注射など)310例(37%)
AIH(人口授精)(自然または排卵誘併用)151例(18%)
性交のタイミング指導449例(54%)
初期流産112例(14%)
多胎妊娠(すべて双胎)14例(1.7%)
AIH実施総数1987例
妊娠率(AIH周期あたり)7.6%

<一般不妊治療の成績について>
2002~2012年の妊娠例を示したものです。総妊娠例が832例、流産が112例(14%)、多胎は14例(1.7%)でした。当センターでは多胎防止を最重要としていますが、多胎のうち三つ子が1例ありました。何らかの排卵誘発を行い、妊娠した方が310例(37%)、人工授精(AIH)による妊娠が151例(18%)タイミング指導が449例(54%)でした。思いのほか適切なタイミング指導が多いことがお分かりいただけると思います。また、この期間の人工授精(AIH)実施総数は1987件で、周期あたりの妊娠率は7.6%でした。



体外受精・顕微授精の新鮮胚移植成績(2002年~2012年)

【全治療周期数:1868例】


臨床妊娠378例
移植あたりの臨床妊娠率29.4%(21.9%)
 対外受精31.3%(23.7%)
顕微授精27.1%(20.1%)
胚移植あたりの生産率22.6%(14.6%)

カッコ内は最新(2010年)のART成績の全国平均です


治療内容体外受精45%
顕微授精55%
不妊原因卵管障害30%
男性不妊48%
子宮内膜症10%
原因不明12%

平均年令 35.9才(23~49才)
平均不妊期間5.7年
平均採卵数5.2個
平均胚移植数1.74個

流産75例(19.8%)
多胎妊娠40例(10.6%)
子宮外妊娠11例(2.9%)

<体外受精・顕微授精の新鮮胚移植成績について>
2002~2012年の総治療数は1868例でした。県内全域から重症男性不妊の紹介が多く、体外受精の割合45%に対し顕微授精が55%と多いのが当センターの特徴です。また女性の平均年齢が年々上昇しています(図1)。


平均女性年齢グラフ

図1(平均女性年齢)


女性の平均年齢は35.9才(23~49才)平均の不妊期間は5.7年、平均採卵数は5.2個、平均の移植胚数は1.74個でした。
治療成績では子宮内に胎嚢が見える臨床妊娠数が378例、胚移植あたりの妊娠率が29.4%(日産婦学会 2010年全国報告:21.9%)これを体外受精704例、顕微授精860例にわけてみますと体外受精の妊娠率が31.3%(2010年全国報告:23.7%)、顕微授精の妊娠率が27.1%(2010年全国報告:20.1%)でした。また当院の胚移植あたりの生産児率は22.6%(2010年全国報告:14.6%)と最新の全国報告より11年間の平均でも高い成績を示しています。
 流産は75例,19.8%(2010年全国報告:25.1%)、多胎妊娠が40例,10.6%(2010年全国報告:5.3%)で全て双子でした。最近の3年間の当センターの多胎率は皆無で全国平均より低くなっていますが、これは2005年から積極的に1個胚移植を導入した効果と考えています(図2)。なお、子宮外妊娠は11例,2.9%(2010年全国報告:1.7%)ありました。図3は全国報告と当院の成績の比較です。最新の全国報告より妊娠率、生産率ともに高い値を示しているのがおわかり頂けると思います。一方、多胎率が高いように見えますが、これは過去11年間の平均値で、直近3年間はゼロであることは先にお話ししました。


多胎率グラフ

図2(多胎率)


新鮮胚妊娠率/ET生産率/ET多胎率流産率
当院11年間29.4%22.6%10.6%19.8%
日産婦201021.9%14.6%5.3%25.1%

国報告と当院の成績の比較グラフ

図3



凍結・融解胚移植成績(2002年~2012年)


融解周期406例
融解後の生存率97.3%
凍結・融解胚移植周期393例
 初期胚移植周期98例(25%)
胚盤胞移植周期295例(75%)
臨床妊娠123例
移植あたりの臨床妊娠率31.3%
流産28例(22.8%)
多胎妊娠13例(10.6%)
子宮外妊娠1例(0.8%)

<凍結・融解胚移植成績について>
2002~2012年の凍結胚の融解数は406例でした。このうち97.3%が融解後に生存し臨床妊娠数が123例、胚移植あたりの妊娠率が31.3%(日産婦学会 2010年全国報告:33.7%)でした。当院の妊娠率が最新の全国平均より若干低くなっていますが、当院ではまず最初に新鮮な良好初期胚を移植します。そのため今回集積した凍結データでは余剰胚として凍結された胚が新鮮胚より質の低下したグループとなります。一方、全国報告では80%以上の施設が新鮮胚移植は行わず、全胚凍結してしまいます。その後にベストな胚を融解して胚移植に臨んでいるため当院より少し成績が見かけ上、良くなっています。ですが採卵当たりの累積生産児率を見ると当院では15.7%と全国平均の11.8%より明らかに高率です。
流産は28例,22.8%(2010年全国報告:25.5%)、多胎妊娠が13例,10.6%(2010年全国報告:4.6%)で全て双子でした。しかし、最近2年間では多胎発生を認めていません。一方、子宮外妊娠は1例,0.8%(2010年全国報告:0.7%)ありました。図4は全国報告と当院の成績比較です。

*カッコ内は最新(2010年)のART成績の全国平均を示しています


凍結胚妊娠率/ET生産率/ET多胎率流産率
当院11年間31.3%23.4%10.6%22.8%
日産婦201033.7%22.4%4.6%25.5%

全国報告と当院の成績比較グラフ

図4



不妊コーディネーターから一言

こちらをご覧ください。



不妊Q&A

こちらをご覧ください。



不妊Q&A患者さんへの一言

最近11年間では、全国平均より常に高い妊娠率で推移するART成績をおさめることができました。今後も、母児の安全・安心をモットーにこのレベルを維持できるよう、一層の努力をしていきたいとスタッフ一同、心を新たにしています。どうぞ多職種のプロが専属し、不妊カウンセラーおよびIVFコーディネーターも充実している当リプロダクション(不妊)センターをおおいに活用してください。



リプロダクション(不妊)センターのメールアドレス

E-mail:mk-art(ここに@を入れてください)sis.seirei.or.jp


産婦人科・遺伝カウンセリング外来について

産婦人科・遺伝カウンセリング外来についてはこちらをご覧ください。
⇒産婦人科・遺伝カウンセリング外来について

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