グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



診療科・部門


ホーム  > 診療科・部門  > 診療科  > 耳鼻咽喉科  > フィリピン医師派遣事業

フィリピン医師派遣事業

フィリピンへの医師派遣事業に当院の林泰広院長も参加し、口唇・口蓋裂の手術を実施

医師派遣事業概要

入院棟(100床)


事業概要2012年より、フィリピン共和国聖フランシスカブリニ病院の低所得者向け慈善事業活動に対し医療技術支援と人財育成のため医師派遣を実施しました。
開始当初より、当院の林泰広院長(当時は聖隷浜松病院院長補佐)も参加しました。
事業設置の趣旨フィリピン共和国聖フランシスカブリニ病院がフィリピン全土より口唇口蓋裂の患者を集めて手術を行っております。
ここ数年で体制構築がされ手術も円滑に行えるようになってきてはいますが、未だ医師の医療技術は発展途上です。
そのため聖隷福祉事業団では医師を派遣し医療技術援助と人財育成を行い、同国医療の底上げに貢献しています。

事業内容詳細は、聖隷福祉事業団ホームページ「国際支援の取り組み」からご覧いただけます。

フィリピンへの医師派遣事業について 聖隷横浜病院 院長 林 泰広

聖隷横浜病院 院長 林医師(左)

 聖隷福祉事業団には、経済連携協定(EPA)にもとづき、多くのフィリピン人を看護師や介護福祉士の国家資格を取得させてきた実績があります。その一方で、フィリピン側から医療技術支援の依頼があり、2012年2月、私はフィリピンを初めて視察に訪れました。バタンガス市の聖カブリニ病院の講堂に、顔面の先天奇形である口唇・口蓋裂の子どもたち20名ほどが家族と一緒に集まっていました。
 副院長から、「この子たちは貧しくて病院にかかれない。この子たちが手術を受けられるよう日本人に協力してほしい」と頼まれました。フィリピンでは貧富の差が大きく、高級マンションに住む一握りの人たちもいれば、バラック住まいの貧しい人たちもたくさんいます。結核に罹っている子どもも少なくありません。

 帰国後「義を見てせざるは勇無きなり」ということで、当時昭和大学藤が丘病院の形成外科教授で、口唇・口蓋裂手術のエキスパートである角谷徳芳先生を説得して、同年の8月に再び聖カブリニ病院を訪れたのがチャリティー手術の始まりです。
 以来毎年、角谷先生が執刀、私が助手で、現地で活躍中の日本人看護師さんにも加わってもらって、フィリピン人医療スタッフと一緒に口唇・口蓋裂の手術をしてきました。
 角谷先生は迅速な判断で、バラエティーに富んだ、丁寧で細かな手術をするため、簡便な手術法に慣れているフィリピンの医師たちからは当初奇異な目で見られました。

 しかし翌年の訪問では医師たちの評価は一変していました。術後の状態の差が歴然だったからです。
毎回教育講演も実施したため、以降、他院でなすすべなしと言われたような難しい患者さんが回されるようになりました。時間をかけて難しい手術もしてきました。
半分あきらめていた家族からの感謝の笑顔は何よりの原動力になります。現地スタッフも意欲的に学習し、手術も効率的に進められるようになってきています。

 また聖隷福祉事業団との交流を契機に聖カブリニ病院の雰囲気も大きく変わりつつあります。
訪問毎に病院管理者たちと患者の件以外に医療提供のあり方などについても話し合ってきました。
今では院長が率先して、安全管理など医療の質向上を重視する姿勢を打ち出しています。訪問当初はとても古びた病院でしたが、年々院内がきれいに整備され、病院の外部評価も受けるまでになりました。
私たちの活動がフィリピンの患者さんたちにも少しはお役に立てているのかなと感じています。

介助に入った手術の様子

毎年、術前診断時から手術後に
手書きで治療のメモを残している

2018年11月18日(日曜日) 術前診断/機材確認

角谷医師が22名の手術希望患者の診断、状態把握を行い、重症度や年齢などを考慮の上、優先度を調整し、
翌日の手術予定患者を9名に選定

•今回の手術対象から外しても、スピーチセラピーなどの治療法や来年度までの対応など代替え案を説明
•手術室の状況(手術台2台使用の可否)や麻酔科医の手配状況を確認し、執刀の順番を決定
•中央材料室において、使用機器・診療材料の選定・確認

丁寧に術前診断する角谷医師、術式の指示を確認の上、
院長林医師が執刀順や対応可能数を検討

一部、手術器具も2012年の派遣開始当時に
聖隷福祉事業団より聖カブリニ病院へ寄付

器具の選定

現地の中央材料室

2018年11月19日(月曜日) 手術当日

執刀医:角谷医師(右)
介助医:院長 林医師(中央)

手術台を2台並用しながら、麻酔科医も2名体制で
迅速かつ安全に9名の患者さんの手術を実施

手術終了直後に現地スタッフと撮影

2018年11月20日(火曜日) 術後診察

翌朝、同院の口腔外科の外来診察室で術後診察を実施

現地の研修医(左)に今後のケア方法を指示する
角谷医師(中央)、通訳の日本人看護師(右)

術後診察を笑顔で待つ患者さんとそのご家族

現地の患者さんご家族からのメッセージ①

Glorioso Gael(グロリオッソ ガエル)くん 5ヵ月 男の子
疾患名)右完全口唇口蓋裂
術式)口唇形成術

母親よりコメント キンバリー P グロリオッソさん 24歳
「妊娠中は、この疾患があることは、知ることができないまま
 出産し、産後直後から この活動を知ってずっと今日までの
 オペをしてもらえることを待っていました。
 9年前に妹の子どもも、同じ疾患があり、聖カブリニ病院の
 医師による手術を受けることでこの活動のことを聞きました。
 とにかく、経済的な面でこの活動の助けは、本当に大きく
 今日、ようやく手術を受ける機会をもらえてうれしいです。
 心からこの日を待っていました。本当にありがとうございま
 す。」

現地の患者さんご家族からのメッセージ②

Cornel Aleja(コーネル アレハ)ちゃん 2歳 女の子
疾患名)口蓋裂
術 式)口蓋形成術および鼻形成


母親よりコメント
「今回、2回目のオペですが、こんなに綺麗にして
 いただけるなんて感激です。
 日本の先生に慈善事業で来ていただけなかったら手術を
 受けることができませんでした。
 本当にありがとうございます。」

Copyright© Seirei Yokohama Hospital. All rights reserved.